
- BtoBとBtoCの営業手法の違いとは?
- BtoBの営業手法の種類
- 1.新規開拓営業
- 2.既存営業
- BtoBの営業手法の特徴
- 1.市場規模が大きい
- 2.継続的なビジネスになりやすい
- 3.成約までに時間がかかることが多い
- 4.合理的な判断で必要か判断される
- BtoBの基本的な営業手法
- 1.ターゲットリストを作成する
- 2.アポイントの獲得をする
- 3.商談の準備をする
- 4.ヒアリングをおこなう
- 5.クロージングをする
- 6.アフターフォローをする
- まとめ
BtoBビジネスの営業手法についてこのようなお悩みはありませんか?
「BtoBビジネスとBtoCビジネスの違いは?」
「BtoBビジネスの特徴や種類は?
「BtoBビジネスの基本的な流れは?」
企業から企業に対しておこなう営業手法であるBtoBビジネスですが、BtoCビジネスとはまったく異なる特徴があるため、その違いや基本的な営業手法の流れについて押さえておくことが非常に大切です。
しかし、BtoBビジネスの根本的な営業手法について理解が不足しているという企業も多いのではないでしょうか。
そこで、本記事ではBtoBビジネスについてBtoCビジネスとの違いや特徴、種類、基本的な流れについて解説していきます。
BtoBとBtoCの営業手法の違いとは?
企業でおこなわれている営業手法を大きく2つに分けるとBtoBビジネスとBtoCビジネスに分けることができますが、それぞれのビジネスの最大の違いは対象となる相手が法人なのか個人なのかということです。
BtoBは「Business to Business」の略称で、営業対象が法人となる営業手法となっており、BtoCは「Business to Consumer」の略称で、営業対象が主婦や学生などの個人消費者となる営業手法になります。
また、一般的にはBtoBで扱う商材は高額になる傾向にあり、BtoCで扱う商材は安価であることが多いという違いもあります。
このように、BtoBビジネスとBtoCビジネスでは営業の対象となる顧客や扱う商材の単価が大きく異なるため、同じ営業であっても営業手法が大きく異なります。
BtoBの営業手法の種類
BtoBの営業手法は下記の2つです。
- 新規開拓営業
- 既存営業
それぞれの営業手法の種類について詳しくご紹介していきます。
1.新規開拓営業
新規開拓営業とは、今までに一度も取引をしたことのない企業に対して、テレアポやメールなどでアプローチをおこない新しく取引を成立させるためにおこなう営業手法です。
新規の顧客を獲得することができることから、顧客数の増加や受注件数の増加などが見込めるため、営業活動をおこなう企業には必要不可欠なBtoBの営業手法となっています。
ただし、今まで関係性のなかった企業に対してゼロから関係性を築いていかなくてはいけませんので、受注までの期間が既存顧客よりも長くなってしまうことや、成約率が低いという特徴もあります。
2.既存営業
既存営業とは、過去に自社と取引のある顧客に対しておこなう営業活動のことです。
過去に自社と取引していることから信頼関係についてはある程度築けているため、適切なアプローチをすることで成約まで結び付けやすくなります。
既存営業では、継続して自社の顧客となっている企業に対して製品の補充や契約の更新などのフォローをおこなう「ルート営業」や、サービスを利用している企業に対して追加の契約やアフターフォローなどのアプローチなどの営業手法があります。
いずれの方法であっても関係性を保っていくことが非常に大切になるため、コミュニケーションも非常に大切です。
BtoBの営業手法の特徴
BtoBの営業手法の特徴は下記の4つです。
- 市場規模が大きい
- 継続的なビジネスになりやすい
- 成約までに時間がかかることが多い
- 合理的な判断で必要か判断される
それぞれの特徴について詳しくご紹介していきます。
1.市場規模が大きい
BtoBビジネスは、企業同士で取引をおこなうため、BtoCビジネスに比べると格段に市場規模が大きく、それだけ成約時の単価が高額になります。
2022年8月に経済産業省が発表した「令和3年度デジタル取引環境整備事業(電子商取引に関する市場調査)」では、BtoCの電子商取引の市場規模が20.7兆円に対してBtoBの電子商取引の市場規模は372.7兆円となっており、約18倍もBtoBの市場規模の方が大きいことが分かります。
この数値は電子商取引のみの数字となっていますが、コロナ禍において増加した電子商取引において市場規模が異なるため、BtoBビジネスとBtoCビジネスを全体で比べたときも同様な差が生まれていることは間違いありません。
2.継続的なビジネスになりやすい
BtoCビジネスでは、スマートフォンや賃貸契約などの継続的な契約が必要不可欠になる取引を除くと単発や短期的な契約になることも多いですが、BtoBビジネスでは一度取引を開始すると単発で契約が終了することは少ないため、BtoCビジネスに比べると安定したビジネスになりやすい傾向にあります。
BtoBで継続的なビジネスになりやすい理由としては、企業において一度決めた取引先を変更するためにはさまざまな業務が必要になるため、頻繁に取引先を変更してしまうと自社の作業が停止してしまう可能性があるからです。
そのため、企業は取引先を決定するときに事業継続を前提としており、お互いに安定したビジネスをすることができるようになります。
3.成約までに時間がかかることが多い
BtoCビジネスでは基本的に商品の使用者自信が購入するかどうかを判断して購入するため、購入するまでに時間がかかりませんが、BtoBビジネスでは使用者(従業員)が購入を判断するのではなく、上層部の役員など複数人が会議や稟議などを通して契約するかどうかを決めるため、成約までに時間がかかることが多いです。
また、企業によっては予算がオーバーしてしまうことから来年度の予算が決定してから契約する場合や、何度も稟議を重ねてから結果を出す場合など、異なるタイミングがあるため契約を急がずに稟議に必要な情報の提供などのコミュニケーションを取りながら信頼関係を築いていくことも大切になります。
4.合理的な判断で必要か判断される
BtoCビジネスでの購入するかどうかの判断は「これが欲しいから」や「流行っているから」などの欲求的な判断がされて購入されることもありますが、BtoBビジネスの場合は「現状抱えている課題解決のため」や「営業利益の最大化のため」、「コスト削減のため」などの合理的な判断でのみ契約するかどうかを決めます。
そのため、BtoBビジネスの営業ではどれだけ見込み顧客の企業に対してメリットがあるかどうかを提案できるかどうかが成約に繋がるカギになります。
BtoBの基本的な営業手法
BtoBの基本的な営業手法は下記の6ステップです。
- ターゲットリストを作成する
- アポイントの獲得をする
- 商談の準備をする
- ヒアリングをおこなう
- クロージングをする
- アフターフォローをする
それぞれのステップの営業手法について詳しくご紹介していきます。
1.ターゲットリストを作成する
営業活動を開始するためには、前提として数多くのターゲットリストを用意する必要があります。
ターゲットリストを用意する方法はさまざまですが、不特定多数の企業から無作為にアプローチしていき、その中からニーズを発掘したいのであれば帝国データバンクや東京商工リサーチといった企業調査団体のデータを活用する方法や、ニーズがあると推測される企業に絞ってアプローチしたいのであればインターネットで企業を検索したり、自社Webサイトから資料請求や問い合わせなどのアクションがあった企業をリストアップしていくといいでしょう。
いずれにしてもゼロからの関係性の構築になるため、コミュニケーションを通して信頼関係を築いていくことが求められます。
成約率の高いリストの作成方法は、こちらで確認できます。
2.アポイントの獲得をする
ターゲットリストの中から見込み顧客(リード)を発掘できたら、実際に訪問して商談するためにアポイントを獲得していきます。
アポイントの獲得はメールでの連絡でもおこなえますが、一般的には電話でのアポ獲得をするテレアポの手法が用いられることが多いため、基本的にはテレアポでアポイントを獲得するようにするといいでしょう。
テレアポでは商談をするために必要最低限の商品の情報やニーズの発掘をおこなう作業となっており、必要以上に商品の情報を伝えてしまうとわざわざアポイントの日時を設定するメリットがなくなってしまうため注意が必要です。
3.商談の準備をする
見込み顧客からアポイントの日時を切ることができたら、訪問商談に向けて事前準備をおこないます。
訪問商談の準備としては、自社商品のパンフレットや資料の準備はもちろんのこと、訪問先の企業情報やニーズ・課題になるポイントのチェックなどをすることでスムーズに商談を進めることができます。
訪問先の企業情報について調査が不足してしまうと、商談相手からの信頼を獲得することができずに交渉決裂となってしまうため、入念に事前準備をおこないましょう。
4.ヒアリングをおこなう
訪問商談では、事前準備で仮説を立てたニーズや課題と実際に企業が抱えている課題を照らし合わせてヒアリングしていきます。
実際に企業が抱えている課題に対して自社商品がどのようなメリットを与えるのかを提案していくことで成約に結びつける可能性を高めることができるのです。
5.クロージングをする
商談の最後にはかならずクロージングをおこないます。
いくら自社商品に興味を持ってくれていてもクロージングをして購入の意思決定を確認しない限りは成約に結びつけることはできませんので、課題に沿った提案をして購入する意思の有無を確認するようにしましょう。
6.アフターフォローをする
無事に成約してもそこで営業活動は終了ではなく、契約後のアフターフォローも丁寧におこないましょう。
アフターフォローを丁寧におこなうことで自社への信頼度を高めることができるため、商品への満足度の向上やリピートでの成約に結びつけることができます。
まとめ
本記事ではBtoBビジネスについてBtoCビジネスとの違いや特徴、種類、基本的な流れについて解説していきました。
BtoBビジネスは取引する金額が大きいこともあり、しっかりとした事前準備や営業組織の構築をしないと利益をあげることはできません。
ぜひ本記事を参考にしてBtoBビジネスについての理解を深めてみてください。