
マーケティング領域におけるインテントデータを活用した「インテントマーケティング」は、従来よりあらゆるビジネスにおいて導入されていましたが、昨今の個人情報やプライバシーの保護の観点から、インテントマーケティングは新たな時代へ移り変わろうとしています。
本記事では、以下の内容を解説してまいります。
- 顧客起点のインテントマーケティングとは
- インテントデータの種類
- インテントマーケティングを活用するメリット
顧客起点のインテントマーケティングとは?
BtoBにおけるインテントマーケティングとは、企業のWeb行動履歴データからわかるニーズに基づき、顧客起点で行う新時代のマーケティング手法です。
MarTech(マーケティングテクノロジー)先進国の米国ではすでに多くの企業で実践されており、日本においても注目を集めています。
顧客が商品・サービスを購入するまでには、特定の行動にもとづいて、さまざまな意思決定がなされています。具体的には、コンテンツやWebページの閲覧・ダウンロード、検索クエリ、ソーシャルメディア上での行動など、顧客の興味関心は至るところに表れます。
つまり、顧客のインテント(興味関心)を可視化するインテントデータを用いたインテントマーケティングを実践することで、自社サービスに興味関心のある企業を特定し、ターゲティングすることが可能になります。
そもそもインテントデータとは?
インテントマーケティングに使用する「インテントデータ」とは、顧客の興味関心を把握するための顧客の行動データのことを指し、一般的にはWeb上で行われた行動が対象です。
インテントデータは私たちの身近でも多く活用されており、Googleなどの検索エンジンにおいてもインテントデータは活用されているのです。
BtoCを例に挙げると、あなたが日ごろからWeb上で「ネットビジネス」について検索したり、YouTubeなどの動画を閲覧しているのであれば、SNSやWeb広告でも「ネットビジネス関連」についての広告が多く表示されます。
また、Amazonや楽天市場などの通販サイトにおいて、「パソコン周辺機器」の商品を頻繁に購入してるのであれば、”あなたへのおすすめ”のような形で関連商品が表示されているはずです。
このように、私たちのWeb閲覧記録や購入記録は、インテントデータとしてマーケティングにおいて活用されています。
インテントデータの種類
マーケティングで使用されるインテントデータには下記の3種類があります。
- ファーストパーティデータ
- セカンドパーティデータ
- サードパーティデータ
それぞれのインテントデータについて詳しくご紹介していきます。
ファーストパーティデータ
ファーストパーティデータとは、企業が自社で情報収集を行い、第三者を経由せずに得たインテントデータのことを指します。自社のみで収集しているデータなので情報量としては多くはありませんが、自社独自のデータとして非常に信憑性の高いデータとして扱うことが可能です。
ファーストパーティデータの取得方法はさまざまですが、例えば、自社Webサイトからの問い合わせ・会員登録から得た「見込み顧客のデータ」や展示会で得ることのできたアンケートからの「アンケート分析」、セミナー参加者から受け取った名刺などの「顧客データ」、さらには自社商品・サービスを購入した顧客の「行動データや購買データ」などが挙げられます。
MAツール(マーケティングオートメーションツール)などで取得するデータもファーストパーティデータに該当します。
また、ファーストパーティデータの中でも、とくに顧客が企業に対して意図的に共有するデータのことを「ゼロパーティデータ」と呼び、「あなたへのおすすめ」などから分かるよう自分の趣味趣向や興味関心などのデータのことを指しますので合わせて覚えておきましょう。
セカンドパーティデータ
セカンドパーティデータとは、自社が保有しているインテントデータではなく、子会社やパートナー企業などの他社が収集・保有している外部データのことを指します。
企業が独自に収集したデータですので信頼性も高く、特定のルートでのみ流通されるデータですので、競合他社に同じデータを使用されることが少ないデータです。
ただ、自社で情報を収集するわけではありませんので、ファーストパーティデータに比べてしまうと情報の透明性や正確性においての信頼性は欠けてしまいます。
サードパーティデータ
サードパーティデータとは、データ販売のために情報収集を行っている「ベンダー」と呼ばれる第三者の企業から購入する外部データのことを指します。
ファーストパーティデータやセカンドパーティデータでは得ることのできないような膨大なでインテントデータを入手することが可能です。
代表的な例を挙げると、政府・自治体が実施している大規模調査による「統計データ」や株式会社帝国データバンク・株式会社矢野経済研究所などのリサーチ会社が調査している「消費者データ」などが挙げられます。
サードパーティデータは自社では調べられないような膨大な消費者を対象としている場合が多マーケティングに活用することが期待できますが、第三者のでインテントデータということもあり、信憑性や信頼性が低い可能性があるので、自社のマーケティングに適しているデータなのかを判断することが大切です。
Sales Marker / Sales Marker Leadであれば、信頼できるデータを取り扱っているので、ぜひお試しください。
事業規模に依存しないサードパーティーデータの活用がマーケティング成功のカギを握る
これまでマーケティング手法として主流になっているMAツールにおけるファーストパーティーデータの取得・分析は、主に「自社サイトの訪問者」に限られています。そのため、大量のリードデータや巨大なトラフィックを持たない多くの事業者の場合、保有データからのインサイト抽出が難しいのが現状です。しかし、Sales Marker / Sales Marker Leadであれば1日に50億レコードものサードパーティーデータを扱っています。これによって、すべてのユーザーにおいて自社と直接の関係がない企業も分析の対象となり、これまで気づかなかったターゲット業種や企業を発掘するチャンスが広がっています。
インテントマーケティングを活用するメリット
インテントマーケティングを活用するメリットは下記の3つです。
- 予測分析が可能になる
- 潜在顧客・見込み顧客のニーズを把握することができる
- 見込み客の絞り込みが容易になる
それぞれのメリットについて詳しくご紹介していきます。
予測分析が可能になる
インテントデータを用いて顧客の行動を予測することは、マーケティングにおいて大きなメリットと言えます。
自社で販売する商品・サービスに最適なインテントデータを使用することで、どのような顧客層が購入に至る可能性が高いのかを予測分析することができますので、その顧客層にあったコンテンツ制作や商品開発が可能になるのです。
潜在顧客・見込み顧客のニーズを把握することができる
インテントデータを使用することで、競合他社よりも素早く潜在顧客・見込み顧客を発見することができます。
顧客が商品・サービスに対してニーズを持ったタイミングを予測するのは非常に困難ですが、インテントデータを使用することでいち早くニーズを掴むことができ、素早いアプローチを行うことが可能です。
競合他社よりもニーズを持っている顧客にアプローチするということは、それだけ購入してもらえる可能性が高くなるのでマーケティングには有効になります。
見込み顧客の絞り込みが容易になる
見込み顧客の属性はさまざまですが、インテントデータを活用することで確度の高い見込み顧客の絞り込みを行うことができます。確度の高い見込み顧客の絞り込みができると、広告出稿などのアプローチにおいて費用対効果が高くなるのです。
例えば、エナジードリンクを販売したいときに、在宅ワーカーと学生ゲーマーの2種類の顧客をターゲットにしたとしましょう。インテントデータを活用しないのであれば、実際に両方のターゲットに対して広告を出稿しなければ効果を測ることはできません。
しかし、インテントデータによって「学生ゲーマーの方がエナジードリンクを購入する割合が高い」という情報が明らかなのであれば、わざわざ在宅ワーカーに向けて広告を出稿する必要はなくなります。
このようにインテントデータを用いることで、見込み顧客の中でもとくに確度の高い見込み顧客だけにアプローチすることができるようになるのです。
まとめ
本記事では、インテントマーケティングについて、インテントデータの種類や活用するメリットについてご紹介していきました。
Web上での個人情報保護の観点から、現在進行形でインテントマーケティングの活用方法は移り変わっている最中ですので、これからの新しいインテントマーケティングを活用することで、さらなるビジネスチャンスが生まれるチャンスになることは間違いありません。
本記事を参考にして従来のインテントマーケティングの活用法に加え、これからどのようにインテントマーケティングが移り変わっていくのかを理解して、いち早く新しいインテントマーケティングに適用していきましょう。