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法人営業のやり方を解説!初心者でもすぐに実践できるコツを紹介

「法人営業の部署に配属されたけれど何をしたらいいかわからない」
「法人営業で成果が出ないがどうすればいいのか」

そんな悩みを抱えている方が多いのではないでしょうか。

そこで法人営業のやり方やコツをいくつか紹介します。営業という仕事は自分の頑張りが「売上」や「利益」が可視化される非常にやりがいのある仕事です。ぜひこれから紹介する内容を実践し、一流の営業を目指しましょう。

まずは法人営業のフローを確認!全体像を把握しよう!

営業活動は一般的に次の7ステップで進行します。

「自分の活動が現在どのステップにあるのか」を正しく把握することで、その後の活動を有意義なものにすることができます。ここではそれぞれのステップで意識するポインを紹介します。

1.ターゲット顧客を選定する

まずは、自社の商品やサービスがどのような特性(業種・規模など)の顧客に対して価値(機能・使い心地・喜び)を提供できるものなのか検討しましょう。

この段階で的外れな顧客を選定してしまうと、あとの工程の活動が無意味なものになってしまうので注意が必要です。

的外れな顧客選定にならない方法としては、インテントデータを使用する方法があります。ターゲット選定に不安をお持ちの方は、ぜひ参考にしてみてください。

2.アポイントを取る

ターゲット顧客が選定できたら次はアポイントの獲得です。新規顧客への法人営業をする場合「知らない相手に連絡してアポイントを取る」ことは勇気が必要です。

しかし、法人営業の場合は顧客側の担当者にとっても、自社のためになりそうな提案を聞くことは重要な仕事のひとつなので「自分はあなたの役に立てる」という自信を持ってコンタクトしましょう。

なお、アポイントを打診する際に重要なのは「何のためにアポイントが欲しいのか」という目的を明確に伝えることです。顧客担当者も日々の業務に追われる中で、あなたのアポイントに時間を割くべきかどうか迷っています。

「〇〇という特徴を持った商品を開発したので紹介したい」「課題を解決するソリューションがあるので説明したい」というように、できるだけ具体的な内容を伝えるようにしましょう。

3.提案資料を作成する

無事にアポイントが取れたら、次は訪問時に持参する提案資料の作成です。

もちろん、商品やサービスは多くの顧客に提供していることが多いので、資料を一から作成する必要はなく、汎用的な説明や紹介部分があっても問題ありません。ただし、ここで重要なことは「自社が提供する商品/サービスが顧客にどのような価値を提供できるのか」ということを分かりやすく伝えることと、その説明の中に「顧客特有の要素」を入れておくことです。

前者だけの資料の場合、使い回しの資料という印象を持たれる可能性があるので、事前にヒアリングした具体的な顧客課題や顧客の置かれているビジネス状況など「御社のために考えました」と伝わる固有の要素を入れておくことが、訴求力のある提案書にする方法のひとつです。

具体的な資料作りに関しては、こちらの記事を参考にしてみてください。

4.プレゼンテーションを実施する

作成した資料を使ってプレゼンテーション(プレゼン)に挑みます。

そのやり方や環境はケースバイケースで、講演会のように説明者が前に立って大きなスクリーンでプレゼンするケースや、会議室でお互いに向かい合って座った状態でプレゼンするケースもあります。

ここで大切なことは、自分が一生懸命考えた提案内容のポイントを資料にはない表現/内容も織り交ぜながら、自分の言葉で説明することです。「持参した資料を読み上げるだけ」というのはよくないプレゼンの典型的な例です。ぜひ「想い」が顧客に伝わるように説明しましょう。

5.具体的な契約内容の交渉を実施する

ここまで来れば営業活動も大詰めです。これまでに提案を進めてきた商品/サービスについて、契約内容の交渉を進めます。交渉の対象となるものは、納品物の明細・提供金額・納期・支払条件など多岐に渡ります。

ここまで頑張ってきた分「早く契約締結したい!」と焦ってしまうかもしれませんが、この段階での確認漏れや認識齟齬の発生は後々のトラブルの種となり、営業活動において最も重要な「顧客との信頼関係」に悪影響を与えてしまいます。はやる気持ちをぐっと抑えて、焦らずにしっかりと確認していきましょう。

6.契約を締結して商品を納品(あるいはサービスを提供開始)する

契約締結が完了したら営業活動の大きな難所はクリアです。あとは提供する商品/サービスに応じて、社内の関連部署と調整を開始し、顧客への納品やサービスの提供開始に向けて、手続きを進めます。

ただし、ここでも「顧客との信頼関係」に悪影響を与えるような不測の事態が発生しないかどうか、目を光らせておく必要があります。

7.導入後のフォローを実施する

無事に商品の納品やサービス開始になれば、営業としての重要な指標である「売上」や「利益」が確定されます。

しかし、一流の営業を目指すのであればここからの活動も重要になります。「提供した商品やサービスから想定通りの価値を得られているか」「不満はないか」「追加の要望やフィードバックなどが発生していないか」という観点で、顧客とのコンタクトは継続していきましょう。

この段階のフォローの手厚さや真剣さが、次のビジネス機会を呼び込む重要な基盤となります。「売って終わり」の営業だけでは顧客の信頼を勝ち取ることはできません。

これは押さえておこう!効率的な法人営業活動のコツとは?

ここまで営業活動のフローと各ステップで注意すべきポイントを紹介しました。

しかし、実際の営業活動においてはこのフローに沿った活動を複数同時進行で対応していかなければならず、効率的に各ステップの業務を進めていく必要があります。ここでは効率的に法人営業活動を進めるためのコツを3つ紹介します。

1.ターゲット顧客リスト作成

法人営業における顧客へのコンタクトは、一度で終わりではありません。異なる商品やサービスを継続的に紹介し、次のビジネスの機会がないか、常に探る必要があります。

セールスシグナルは顧客の様々な行動情報のうち、セミナー参加やホームページ閲覧など顧客の購買意欲が高いことを示す情報を指します。このセールスシグナルを適切に把握し、営業活動に活かすことができれば見込みのない顧客への対応に時間を取られることもなく、効率的な営業活動を実現できるでしょう。

Salees Markerは、購買意欲の高い潜在顧客のリストを作成できるツールです。短時間で作成可能で効率のよい営業活動を可能にします。

2.流用可能な提案書を作っておく

営業フローの紹介の中で「提案書には顧客特有の要素を入れておくこと」をポイントとして紹介しました。

しかし、営業活動の効率を考える場合にはある程度「使い回しが可能な提案書」にしておく必要があります。ただ、あまりに一般的な内容の資料では顧客への訴求力が弱くなってしまうので、まずはベースとして「業種ごと」「企業規模ごと」に流用可能な提案書を作ることをおすすめします。

顧客の抱えている課題や問題は、業種や企業規模の観点で並べるとある程度共通していることが多くあるので、その点については流用可能な内容と言えるでしょう。

3.アップセル/クロスセルの種をまく

効率的な営業活動のためには、日々の行動の中で次のビジネス機会を探ることが重要です。せっかく苦労して獲得したアポイントやプレゼンの機会を一度だけで終わらせてしまうと、非常に効率の悪い営業活動となってしまいます。

そうならないためには本題となるテーマの脇に、次のビジネス機会になり得る種を仕掛けておくことが有効です。具体的には次のようなイメージになります。

  • 「今回のご提案は商品Aの数ある機能のうち、××の機能を活用するものです。」
    今は必要ではないが、将来的に役に立つかもしれない機能を紹介しておく(アップセルの種)
  • 「今回は商品Bのお話ですが、商品Cと組合わせていただくことで□□を実現することもできます。」
    追加の商品を購入することで、さらによい価値が提供されることを伝えておく(クロスセルの種)

資料に全てを記載する必要はありませんが「何気ない会話の中で触れておく」というようなテクニックが有効です。

法人営業で気を付けるべきマナーや服装とは?

昔から言われていることですが、営業は顧客から見ると「会社の代表」であり「会社の顔」です。そのため、顧客に対しては失礼がないよう、気を付けるべきマナーがあるので紹介します。

1.約束は守る

営業特有の内容ではありませんが、社会人として顧客との約束を守ることは最低限のマナーです。

営業活動においては、アポイントの時間や資料の提出期限、質問に対する回答期限など、顧客との間に様々な約束事が発生するでしょう。それらをきっちりと守ることが「個人への信頼=会社への信頼」に直結することを自覚しておきましょう。

もちろん不測の事態が発生し約束を守れなくなる場合もありますが、その際には必ず事前(約束の期限前)に事情を説明し、期限を延長してもらうなどの交渉を行うようにします。

2.言葉遣いに注意する

営業活動では、面談・電話・メールなど様々な場面で顧客と言葉を交わす必要があります。

その際に正しい日本語表現ができているか日頃から意識しておきましょう。特に敬語表現(尊敬語・謙譲語)が正しく使い分けられているかは大切な要素です。

3.服装はTPOに合わせて

顧客とコンタクトする際は、TPO(Time/Place/Occasion)を意識した服装を心掛けましょう。最近ではビジネスカジュアルやクールビズを導入している企業も多くなっています。しかし自社の価値基準を軸に考えるのではなく、顧客の価値基準に則った服装を心掛ける必要があります。

そのためには、日頃のコミュニケーションの中で顧客理解を深めていくことが重要になります。新規顧客の場合はそれも難しいですので、まずは「上下スーツ・ネクタイ・革靴・ブリーフケース」というスタンダードな服装で訪問することをおすすめします。

全体像を把握して成果を出し続けられる営業になろう

ここまで、法人営業の進め方で悩んでいる皆さんに営業活動のフローやポイント、コツなどを紹介しました。

営業活動を進めていく中では、様々な不測の事態が発生することは十分にあり得ます。しかし、今回ご紹介したような基本的なポイントや流れを把握しておくことで、周囲の状況に振り回されることのない「成果を出し続けられる営業」になれるでしょう。ぜひ明日から実践してみてください。