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ABMの導入法とは?ABMの活用が向いている企業の属性とあわせて解説

目次
  • ABMの営業で成果を上げられる理由
  • ABMに向いている企業の条件とは?
  • ABMを行う上で欠かせないツールとは?
  • ABMの進め方
  • ABMで営業と連携し、成果を上げよう

BtoBの営業には必要不可欠となってきたABM(アカウントベースドマーケティング)ですが、ABMについて詳しく知らない方もいるのではないでしょうか。

ABMを導入することで、利益の最大化はもちろん、営業の効率化という点でも期待できる、といったメリットもあります。

そこで今回は、ABMを導入することで得られることや、AMB導入に向いている企業、ABMの進め方について解説します。

ABMを導入して、マーケティング・営業の基礎を固め、迅速にアプローチしましょう。

ABMの営業で成果を上げられる理由

ABMを導入することで、なぜ営業成果のアップにつながるのでしょうか。そこには、ABMを導入することで得られるメリットが関係しています。

ここでは、ABMの導入により営業成果が上がる4つの理由について詳しく解説します。

 

理由1 部署間の連帯が取りやすくなるため

ABMの導入により、営業部門とマーケティング部門の連携が強化されます。

これまでのマーケティングや営業のやり方だと、営業部門とマーケティング部門はバラバラに動いていました。
連携がとれていないと、お互いの情報を共有できないだけでなく、営業の成約数、マーケティングにも悪影響を及ぼすこともあります。

一方、部署間で連携がとれていると、お互いの情報を共有することができます。営業の成約数アップ、マーケティング活動の効率化、といったことが期待できるでしょう。

また、部署同士で目的を一致させることにより、意識のズレも生じにくくなります。お互いのデータを共有することで、PDCAをスピーディに回すことも可能です。

 

理由2 AIで潜在顧客を見つけられるため

通常、新しい潜在顧客を見つけ出すには時間と労力を要するため、非常に効率が悪いです。

しかし、AIを活用することにより、ABMでは新しい潜在顧客を効率良く見つけることができます。

地域、業種、業績などのデータをAIに設定することで、AIが自動でリストアップしてくれます。このリストからアプローチ先企業を絞っていくことが可能です。

 

理由3 複数のツールが使えるため

ABMは、複数のツールを使用することで、より効果が得られます。これまでに営業、マーケティングで活用しているツールを使えるため無駄がありません。

ABMでは、潜在顧客の中からアプローチ先を絞り、そのアプローチ先に対して、マーケティングや営業を実施します。

データ収集、データ分析などができるツールと組み合わせることで、アプローチ先に合わせた個別の提案がしやすくなるでしょう。

 

理由4 テストがしやすいため

ABMでは特定のアプローチ先を絞っているため、追跡や効果測定がしやすいのも特徴です。

特定のアプローチ先に対し、広告やキャンペーンを打った際などの調査からPDCAをスムーズに回せ、より的確なマーケティングが実施できます。

ABMに向いている企業の条件とは?

ここまで、ABMの良い点を紹介してきましたが、すべての企業がABMに向いているとは限りません。

ここからは、ABM導入が向いている企業について、解説していきます。

 

高額な製品を扱っている

ABMに向いている企業の多くは、高額な製品を扱うことが多いです。

基本的に、高額な製品を取り扱うようなBtoB営業では、広く浅いリサーチだけでは成果に繋がりません。成約を得るには、より深いリサーチを必要とします。

ABMではあらかじめアプローチ先を絞るため、アプローチ先のニーズや興味を深掘りして、それに合わせた情報収集が可能です。

きめ細かい情報収集をして、必要な情報を的確なタイミングで伝えることで、アプローチ先とも信頼関係を築くことができて成約率アップにも繋ります。

また、アプローチ先と良好な関係を構築することができれば、長期的に取引をすることも可能になるでしょう。

 

営業とマーケティングの連携が取れている

ABMを活用していくにあたって、営業部門とマーケティング部門の連携は必要不可欠です。

マーケティング部門がアプローチ先のアカウントを設定しても、営業部門が把握していなければ意味がありません。

逆に、営業部門がツールを使いこなせていても、アプローチ先のアカウントの選定ができていないと利益が出ません。

ABMでは、部署同士がシームレスに連携することで、最大の効果が発揮されます。

 

マーケティング部門にABMの実装能力がある

マーケティング部門がある企業は、宣伝広告に力を入れている企業が多いです。

広告宣伝でもアプローチ先の絞り込みをしますが、ABMでは宣伝広告よりも更にアプローチ先を絞る必要があります。

そのため、アプローチ先の絞り込みや選定のノウハウを確立しているだけでなく、MAツールを使いこなせることも大切です。

自社で顧客データを作成・管理するのであれば、専門の知識がある人材も必要となります。

 

アップセルやクロスセルの実施ができる

アップセルやクロスセルといったマーケティング手法は、アプローチ先の絞り込みがあって有効となります。

アップセルは、より高い商品やサービスを購入してもらうマーケティング手法です。一方、クロスセルは、関連する商品を購入してもらうマーケティング手法になります。

どちらの手法も、アプローチ先を広げることなく自社の利益を増やすマーケティングのやり方で、ABMと相性が良いマーケティング手法です。

ABMとこれらの手法を組み合わせることでより利益を生み出すことができます。

ABMを行う上で欠かせないツールとは?

ABMとは、BtoB営業には欠かせないマーケティング手法の1つであり、営業の効率が格段にアップします。

また、ABMをよりスムーズに進めるためには、営業やマーケティングで使われるツールは欠かせません。

たとえば以下のツールは、ABMを実施していく上で欠かせないツールの代表例です。

  • CRM(Customer Relationship Management):日本語では「顧客関係管理」と呼ばれており、このツールでは顧客情報を一元管理することが可能です。
  • SFA(Sales Force Automation):「営業支援システム」と呼ばれています。このツールでは営業活動の進捗状況を可視化することができ営業の効率化に役立ちます。
  • MA(Marketing Automation):「マーケティングの自動化」を意味しています。文字通りマーケティング活動を自動化するツールであり顧客の獲得や見込み客の育成に活用可能です。

これらのツールを活用しながらABMを実施していくと、マーケティング部門と営業部門の連携が取りやすくなり、より営業に集中できます。

営業部門の効率化や利益アップを目指す企業にとって、ツールを活用しながらのABMは非常に有効な手段です。

ABMの進め方

ここからは、ABMの進め方について、4つのステップで紹介します。

 

対象企業を選定する

まずは、アプローチするための対象企業(アプローチ先アカウント)の選定です。選定する企業の多くは大口取引先が中心となります。

金額だけではなく、自社のブランドの価値を上げてくれる長期的な付き合いができる点も、選定をする上では欠かせません。

営業部門が培った経験や、マーケティング部門のデータ収集・分析を活用して、利益を最大化させられる企業をターゲット設定しましょう。

アプローチ先に設定した理由も明確化しておくと、より的確なアプローチにつながります。

 

意思決定者を確認する

アプローチ先にする企業がある程度選定できたら、次にすることは意思決定者の確認です。

BtoB営業では、意思決定者が企業の重役や部署の代表者になることが多いからです。

すでに意思決定者とつながりがある場合は、アポイントを取り商談を進めましょう。

一方、意思決定者とつながりがない企業もあるはずです。その場合は、一から開拓する必要があるため、ファーストコンタクトの取り方から考える必要があります。

代表的なコンタクト方法としては、Facebookでの広告、対象企業に対してバナー配信、名刺交換などです。

企業によっては、意思決定者が一人ではなく、複数人いるパターンもあるでしょう。そのため意思決定者の人数・所属部署などもあらかじめ調べておくのも重要です。

その他、アプローチする企業が欲しそうな情報を提供できれば、自社に興味を持ってくれる可能性が高くなります。

 

アプローチを試みる

ここまでの下準備が整ったら、実際にアプローチを試みていきます。アプローチの方法としては、以下の手段が一般的です。

・電話
・メール
・対面

どの方法であっても、いかに信頼関係を築けるかによって今後の関係性が決まります。

最適なタイミングでアプローチすることにより、徐々に信頼関係を構築できるでしょう。信頼関係ができてくると、意思決定者や他部署とも関われるようになります。

 

対象企業の反応をもとに修正する

アプローチ先企業とより良い関係を築くためには、アプローチ後の反応を確認することと、次回への修正点を考えることが重要です。

「提案した時の企業の反応はどうだったのか」
「関係性はより強くなっているのか」

こういったことを追跡・測定しながら、アプローチ内容をブラッシュアップしていきましょう。

定期的にアプローチの軌道修正をしていくことで、信頼関係の構築はもちろん、最終的には利益向上にも繋がります。

ABMで営業と連携し、成果を上げよう

ABMはBtoB営業をする上で、欠かせないマーケティング手法になっています。

営業やマーケティングツールのデジタル化によって再注目されているABMは、これまでの営業方法を一気に変えてしまうほどの存在です。

ABMを導入することで、マーケティングや営業部門のシームレスな連携を実現し、今まで以上に業務効率化や利益向上を目指せるでしょう。

この機会にぜひ、ABMを導入してみてはいかがでしょうか。

ABMの導入を検討中でしたら、あわせてこちらの記事も参考にしてください。