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BtoBマーケティングとは?戦略の考え方・施策例と成功事例を解説

#マーケティング

本記事では、BtoBマーケティングの基本的な考え方から、施策例と成功事例、戦略設計のポイントまでをわかりやすく解説します。

こんな方におすすめです。

 

  • 「BtoBマーケティングとは何か」を理解したい
  • 自社にマーケティング戦略を取り入れる理由を知りたい
  • 施策を始める前に、プロセスと全体像を把握したい

 

成果につながるBtoBマーケティングは、場当たり的な施策実行では生まれません。正しい土台を理解し、自社に合った戦略を描くことからすべてが始まります。

これからBtoBマーケティングに取り組みたい方は、まず本記事を通じて「成功するマーケティングの全体像」を押さえておきましょう。

BtoBマーケティングとは?

BtoBマーケティングとは、企業(Business)を顧客とする法人向けマーケティング活動を指します。

企業同士の取引において、自社の商品・サービスをいかに効果的に届け、受注・契約につなげるかを目的とした戦略・施策のことを指しており「SNSマーケティング」や「メールマーケティング」などがあります。

BtoCマーケティングとの違い

BtoBマーケティングとBtoCマーケティングは、ターゲットとなる顧客層が異なることから、施策設計や購買プロセスにも大きな違いがあります。

BtoC(Business to Consumer)が一般消費者を対象としたマーケティングであるのに対し、BtoB(Business to Business)は法人・組織を対象としたマーケティングです。

BtoBマーケティングの基本的な流れ

ここでは、成果につながるBtoBマーケティングの基本的な5つのステップを解説します。

BtoB

1.リードジェネレーション(見込み顧客の創出)

BtoBマーケティングの第一歩となるのが「リードジェネレーション」、つまり見込み顧客の創出です。自社の商品やサービスに興味を持ちそうな企業との接点をつくり、営業やマーケティングのプロセスに引き込んでいくための重要なフェーズです。

これから紹介するような複数の手法を状況に応じて組み合わせることで、効果的にリードを獲得することができます。

 

  • オウンドメディアによる情報発信
  • ウェビナー・セミナーの開催
  • デジタル広告(検索広告・SNS広告)
  • アウトバウンド型アプローチ(電話・DM・営業メール)
  • SNSマーケティング
  • 共催イベントや業界連携によるリード獲得
  • 展示会・カンファレンスへの出展

 

このようにリードジェネレーションは、「どのチャネルを使うか」だけでなく、「誰に・何を届けるか」というコンテンツ設計まで含めて戦略的に取り組むことが重要です。社内でのマーケティング活動を加速させる土台として、最適なチャネルを見極めましょう。

 

【内部リンク】

関連記事:リードジェネレーションの落とし穴|避けるべき失敗と成功するためのポイント

2.リードナーチャリング(顧客育成)

リードナーチャリングとは、獲得した見込み顧客(リード)に対して継続的に接点を持ち、購買意欲を高めながら「顧客」へと育成していくプロセスです。

BtoB取引では、商談や契約に至るまでに時間がかかる傾向があるため、一度接点を持ったリードをそのまま放置せず、関係を維持・育成させていくことが非常に重要です。

リードナーチャリングの代表的な手法としては次の5つが挙げられます。

 

  • メールマガジン・ステップメール
  • オウンドメディア(ブログ・コラム・特集ページ)
  • ホワイトペーパー・eBook
  • SNS運用(X、LinkedIn、Instagramなど)
  • セミナー・ウェビナー

 

ナーチャリング施策を行う際は、情報を届けるのではなく、リードがどのような情報を求めているのか、どのフェーズにいるのかを把握し、それに応じたコンテンツと接点を設計することが重要です。

各手法の特性を理解し、戦略的に組み合わせることで、成約へとつながるリードの育成が実現できます。

 

【内部リンク】

関連記事:BtoB企業のためのリードナーチャリング事例|施策一覧と見込み客を育てる手法を紹介

3.リードクオリフィケーション(顧客選別)

リードクオリフィケーションとは、獲得した見込み顧客の中から、実際に購入・契約に至る可能性が高いホットリードを見極めるプロセスです。

すべてのリードがすぐに受注につながるわけではないため、営業リソースを無駄なく活用するためにも、この選別工程が不可欠です。

 

【内部リンク】

関連記事:ホットリードとは?営業成績を飛躍的に向上させるリード育成の秘訣を紹介

4.商談・受注

リードクオリフィケーションのプロセスを経て、購買意欲が高いホットリードを選定した後は、いよいよ商談・受注フェーズに移行します。

ここで重要なのは、リードナーチャリングによって信頼関係が構築されていることです。すでに自社の製品・サービスに関心を持ち、ある程度の情報を理解している状態のリードと商談を進めることで、スムーズなクロージングが可能になります。

また、BtoB商談では、導入に対するリスクや社内承認プロセスなど複数のハードルが存在します。こうした課題に対して、営業担当は顧客の懸念を解消する提案力が求められます。

営業とマーケティングが連携して蓄積した顧客データを活用することで、相手企業の課題に即した提案が可能となり、受注率の向上につながります。

BtoBマーケティングでは、いかに効率的にホットリードを抽出し、質の高い商談につなげるかが成果の分岐点です。

 

【内部リンク】

関連記事:商談の流れを把握して成果を出す|事前準備からクロージングまでのポイント

5.顧客維持

BtoBマーケティングは、1回の受注で終わるものではありません。むしろ、受注後からが本当のスタートと言えるでしょう。顧客と継続的な関係を築き、長期的に価値を提供することで、LTV(顧客生涯価値)を最大化する戦略が求められます。

契約後のフォローアップやカスタマーサポート、定期的なアップデートの共有などを通じて、顧客満足度を維持・向上させましょう。加えて、顧客の課題が変化したタイミングで新たなサービスを提案するアップセルや、関連サービスを追加提案するクロスセルも有効です。

近年では、カスタマーサクセスの重要性が高まりつつあります。顧客が導入したサービスを最大限活用し、期待する成果を得られるように支援することで、解約率を下げ、リピートや紹介につながる信頼関係を築けます。

また、定量的な成果を可視化し、顧客にフィードバックすることも効果的です。レポートでの数値共有や定例ミーティングなどを通じて、パートナーとしての存在感を強めましょう。

BtoBマーケティング戦略の考え方

ここでは、BtoBマーケティングの基本的な戦略の考え方を解説します。これから取り組む方も、すでに運用中の方も、ぜひ自社のマーケティング戦略の見直しに役立ててください。

顧客起点で戦略を設計するマーケットインの発想

BtoBマーケティング戦略の第一歩は、顧客理解です。自社のプロダクトが優れていても、相手のニーズと噛み合っていなければ商談にはつながりません。

以下の視点でターゲット顧客を深掘りし、「何に困っていて」「なぜ今解決したいのか」を徹底的に洗い出す必要があります。

 

  • 顧客企業の業種・規模
  • 解決すべき業務課題・業界トレンド
  • 意思決定構造(誰が決裁者か)
  • 情報収集の動機・経路
  • 競合製品と比較された際の自社の優位性

 

これらを整理するためには、カスタマージャーニーマップやバイヤーペルソナの作成が有効です。特に、決裁者・推進者・影響者など、複数人の関与者が存在するBtoBにおいては、各立場に合った訴求を意識する必要があります。

営業を支援するマーケティングとして設計する

BtoBマーケティングは、リードの獲得だけでなく、営業フェーズでの後押しまで担うことが理想です。以下のようなマーケティング施策は、営業現場をサポートできます。

 

  • 商談前に送付する業界特化型の事例資料
  • 提案時に補完するセミナー動画やFAQコンテンツ
  • 営業活動後のナーチャリングを担うメール設計

 

このように、マーケティング→営業→カスタマーサクセスというプロセスの流れを横断的に設計することで、リード創出から受注率向上とLTV最大化へと貢献できるマーケ組織になるでしょう。

柔軟性ある戦略を構築する

コロナ禍以降、BtoB顧客の購買行動は大きく変化しました。対面で話を聞いてからサービス導入を検討していた顧客が、事前に情報収集をしてから資料請求をする流れに移行しつつあります。

こうした変化に対応するには、以下のような柔軟性が求められます。

 

  • 自社サイトやオウンドメディアの整備
  • SEO・広告・リファラルなど複数チャネルの併用
  • SNSや動画コンテンツの活用

 

さらに、定期的なKPI分析と改善施策の実施によって、環境変化にも対応できる戦略が完成します。

BtoBマーケティングの手法一覧

ここでは、BtoBマーケティングの手法について見ていきましょう。BtoBマーケティングの手法はオフライン施策とオンライン施策に大きく分類することができます。

 

BtoBマーケティングの手法一覧

オフラインの施策

オフラインの施策は、インターネットを使用しないで展開されるマーケティング施策で、次のような手法があります。

 

  • セミナー・説明会
  • 展示会
  • テレアポ(アウトバウンドコール)
  • ダイレクトメール(郵送DM)
  • 業界誌・新聞・雑誌広告
  • 交通広告(電車・駅、タクシー、空港など)
  • デジタルサイネージ
  • テレビCM(地上波、専門チャンネル)
  • 体験型施策(VR、AR)

 

オフライン施策は、製造業・医療機器・建設業・BtoBサービス業など、導入の意思決定が慎重な業界におすすめです。

ダイレクトメールでは、経営層や役職者などWeb上の行動履歴だけではリーチしづらい層に向けたアプローチ手段として有効です。テレアポも戦略的に行えば、ニーズのヒアリングやナーチャリングの入口になり得ます。

ただし、費用対効果の見える化が難しく、人的コストもかかるため、明確なペルソナとシナリオを定めたうえで活用する必要があります。また、イベント出展などは営業・マーケの連携体制を構築しておかないと機会損失にもつながりやすいため、実施体制にも注意しましょう。

オンライン施策

オンラインの施策は、インターネット上で展開されるマーケティング施策で、主に次のような手法があります。

 

  • Webサイト運用(CV設計、SEO対策)
  • コンテンツマーケティング(ホワイトペーパー、事例記事)
  • SEO(検索エンジン最適化)
  • Web広告(リスティング、ディスプレイ、動画広告)
  • SNSマーケティング(LinkedIn、X、Instagram、TikTok)
  • メールマーケティング(ステップメール)
  • マーケティングオートメーション(MA)
  • 動画マーケティング
  • アプリ・チャットボット活用

 

オンライン施策は、IT・SaaS・コンサル・人材業界・教育・スタートアップなど、情報収集をWeb上で完結する傾向のある業界に効果的です。初期のリード獲得からナーチャリング、CV(商談)獲得までを一貫して可視化できる点が最大のメリットです。

特にSEO・コンテンツマーケティングは中長期で安定したリード獲得基盤の構築に向いており、広告は即効性重視の施策として組み合わせると成果が出やすくなります。

SNSマーケティングでは、LinkedInならハイクラス層、TikTokなら若手人材など、SNSごとのユーザー属性に合わせた運用が求められます。

注意点としては、オンライン施策は競合との情報戦になるため、差別化されたコンテンツ設計・訴求が必要です。また、リードの質を高めるためにはMAツールやCRMとの連携も視野に入れるべきでしょう。

BtoBマーケティングの成功事例

ここでは、BtoBマーケティングでの成功事例を2つ紹介します。

購買意欲の高い企業をリスト化|株式会社あしたのチーム

 株式会社あしたのチーム

 

人事評価制度構築・運用の支援を行う「あしたのチーム」は、法人営業における新規リード獲得と効率的な営業活動の実現を目的に、Sales Marker(セールスマーカー)を導入しました。

同社では、従来の営業活動におけるアプローチリストの作成に時間がかかる課題がありましたが、Sales Marker(セールスマーカー)の顧客インテントデータを活用することで、購買意欲の高い企業を効率的にリスト化できるようになりました。

これにより、インサイドセールスが本当に接点を持つべき企業に優先的にアプローチできるようになり、営業活動の質とスピードが大幅に改善します。

導入後は、新規アポ獲得率が向上しただけでなく、提案の質が高まり、結果として受注率の向上にもつながっています。インテントセールスの導入によって、リードの精度と営業の生産性が大きく向上した好事例と言えるでしょう。

ターゲティング精度を強化し受注率アップ|株式会社ウェルネス

株式会社ウェルネス

ウェルネス株式会社は、健康経営支援サービスを展開する企業として、法人向けの新規開拓営業を強化する中で、ターゲットリストの作成や優先順位の設定に課題を抱えていました。手動でのリスト作成は時間がかかり、アプローチの精度や営業工数の効率に限界が見えていたのです。

そこで導入したのが、インテントセールスを実現するSales Marker(セールスマーカー)でした。Sales Markerは、購買意欲の高い企業のインテントシグナルをもとに、優先度の高いリードを自動抽出し、Salesforceとの連携により、営業がすぐに動けるリストをリアルタイムで生成できるようになりました。

導入後は、ターゲティングの精度が向上し、無駄なリスト作成の時間を大幅に削減できました。そのため、営業担当者が本来注力すべき提案やクロージング業務に集中できるようになったことで、受注率の向上にもつながりました。

今では、Sales Markerがインサイドセールスの起点として機能し、営業全体の効率化と成果拡大に大きく貢献しています。

BtoBマーケティングのよくある課題

ここでは、成果につながるBtoBマーケティングの基本的な5つのステップを解説します。

リードが思うように集まらない

BtoBマーケティングにおいて、直面しやすい課題がリードが集まらないという問題です。広告を出しても反応が薄く、展示会に出ても名刺交換だけで終わってしまう状況が続いている企業も少なくありません。

原因のひとつは、ターゲット設定が曖昧なまま施策を始めてしまっていることにあります。想定している顧客像(ペルソナ)が具体的でなかったり、顧客が抱えている課題に対して自社の価値訴求が噛み合っていなかったりすると、どんなチャネルを使っても成果には結びつきません。

また、そもそも使っているチャネルが自社の業種・業態に合っていない場合もあります。こうした状況を打開するためには、まずペルソナとカスタマージャーニーの設計を丁寧に行い、「誰に」「何を」「どのチャネルで」届けるべきかを明確にしましょう。

その上で、複数チャネルを組み合わせたリードジェネレーションを設計し、戦略的に接点を増やしていくことで課題を解決できるでしょう。

リードが商談につながらない

問い合わせや資料請求はあるものの、その後のアクションがない場合はナーチャリングの不足によって、見込み顧客が十分に温まらないまま放置されている状態が想定されます。

BtoBでは意思決定までに時間がかかるのが通常です。リード獲得後、適切な情報提供や関係構築がなければ、いずれ顧客の関心は離れてしまいます。

ナーチャリングを強化するためには、まずリードの温度感に応じたステップメールやホワイトペーパー、ウェビナーなどのコンテンツを段階的に設計することが大切です。

また、マーケティングオートメーション(MA)ツールを活用して、リードの行動データをもとにスコアリングを行い、関心度に応じたアプローチを行うのも効果的です。

こうした取り組みによって、営業部門に渡すホットリードの質が高まり、結果的に商談化率の向上にもつながっていきます。

 

  • リードが思うように集まらない
  • 獲得したリードが商談につながらない

 

そんな課題を抱えていませんか?

BtoBマーケティングにおいては、リードを集めるだけでなく、確度の高い見込み顧客をいかに選定し、営業機会に結びつけるかがポイントとなります。

そこで注目されているのが、インテントデータを活用した営業支援サービス「Sales Marker(セールスマーカー)」です。

Sales Markerは、従来のリード獲得やアプローチ方法では見逃していたホットなターゲットと接点を持てるため、「問い合わせは来るけれど商談につながらない」というミスマッチも大幅に軽減できます。

今の営業活動やマーケティング施策に課題を感じているご担当者様は、まずはSales Markerのサービス資料を取り寄せてみてください。

 

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本記事のまとめ

BtoBマーケティングは、オンライン・オフライン問わず多様な施策が存在しますが、最終的な成果を左右するのは「誰に、何を、どう届けるか」という設計の質です。

ターゲット企業の業種・規模・課題に応じて手法を使い分けるだけでなく、常に顧客のインサイトに寄り添ったアプローチが求められます。

そのためには、社内でのマーケティング・営業・カスタマーサクセスといった各部門間の連携体制を整え、リード情報や商談データをリアルタイムで共有・活用できる環境が必要です。

一過性の取り組みで終わらせず、継続的に成果を高めていくためにも、「戦略設計 → 実行 → 振り返り → 改善」のサイクルを徹底し、社内全体でマーケティングに取り組む姿勢が求められます。

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