市場ニーズに寄り添う「営業の右腕」。Sales Markerで顧客起点の仕組み化と競合優位性を両立

株式会社アストン

- ・既存事業と客層が異なる新規事業の営業ノウハウ不足
- ・既存客の紹介中心の為、営業部門がない
- ・セールスシグナル®︎
- ・インテントフォーム
- ・インテントを起点とした業務フローの設計(ISCサポート)
- ・成果創出の再現性を見つけるPDCAフローの仕組み化
- ・コール代行をはじめとするBPO事業にインテントセールスを組み込み、競合優位性を強化
- ・新規案件の獲得
インターネット黎明期に創業し、以来、顧客のIT化やDX支援に加え、コールセンター業務やデータ入力・分析といったBPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)にも注力してきたアストン。同社は、既存事業とは顧客層が異なる新規事業の営業を成功させるための手段として、顧客インテントを起点に「ニーズがある企業」にアプローチできるインテントセールスに着目し、Sales Markerを導入しました。
導入当初は、自社事業の営業活動に限定していましたが、現在ではBPO事業の顧客支援にSales Marker を活用。「顧客インテント」を軸とした市場分析や営業戦略の立案、営業代行までを支援し、同社の競合優位性をさらに高めるドライバーとなっています。
法人営業のノウハウが不足する中で、成長を目指すには従来の手法だけでは難しいと判断
― Sales Markerを導入した経緯を教えてください
当社はもともと地域のカルチャースクールから事業をスタートし、時代の変化や顧客ニーズに応じてサービスを拡大してきました。1990年代のインターネット普及期にはパソコン教室を展開し、個人宅のインターネット環境の構築支援や、ITスキルを取得した人材の派遣などにも取り組んできました。
ここ数年は、法人向けの事業も拡大しています。ただし、法人営業に関してはこれまで既存のお客様からのご紹介やリピートが中心で、新規開拓営業の経験やノウハウが不足している点が課題でした。
営業部門がない当社にとって、飛び込み営業やコールドコールのような手法で成果を出すことは困難ですし、そもそもターゲットの選定の妥当性すら判断しにくい状態でした。そんな中で出会ったのがSales Markerです。
「ニーズがある企業にアプローチできる」というSales Markerの提供価値は、当社が大切にしてきた「ニーズ」への共感と対応というスタイルに非常にマッチしていると感じ、導入を決断しました。
― インテントセールスにどのような可能性を感じましたか
まず、お客様のニーズをリアルタイムで検知して適切にアプローチする「顧客(インテント)起点」の営業が可能な時代になっていたのか、という驚きがありました。
どんな企業にアプローチすればいいのかが不確かなまま営業経験が乏しいチームで手あたり次第にコールドコールをしていくよりも、よほど案件化率が高い営業を効率的に実行できると思いました。
市場調査からターゲティング、アプローチまで実行できる営業を1名採用する感覚で導入しました。
自社の営業だけでなく、顧客の業務支援にもSales Markerを活用
― 御社の営業活動のなかでSales Markerをどのように活用していますか
「BPO」や「コールセンター」といった、当社の支援領域に関心を示すようなキーワードで検索を行っている企業を可視化します。そこから特にニーズが顕在化している企業のセールスシグナル®︎を取得し、ニーズに合わせたメッセージとタイミングでアプローチを行っています。
アプローチは、条件が類似する企業を10~20社ごとにグループ化し、グループごとにトークスクリプトを最適化しています。さらに、アプローチ時の反応や結果を確認しながらトークスクリプトの改善や、ターゲット抽出条件の見直しを行うサイクルを回しています。
こうしてPDCAを繰り返していく業務フローにすることで、ターゲティングからアプローチまでの精度が高まることはもちろん、運用担当の営業スキルも向上していきます。Sales Markerを運用することが、セールスイネーブルメントにつながる仕組みになっているという点でも、当社の営業活動を支えてくれていると言えますね。
また、Sales Markerを業界研究や顧客理解にも活用しています。BPO領域では様々な業界の方がいらっしゃいますが、私たちが全ての業界においてエキスパートというわけではありません。そのため、セールスシグナル®︎から業界のトレンドを分析したり、成長フェーズに応じた訴求設計にも役立てています。
― 一方で、顧客の業務支援をしていくところでも活用していると伺いました
はい、現在はお客様の「マーケティング・営業活動のご支援」にも活用しています。当社のコール代行のBPO事業は、単純に架電業務を代行するだけでなく、事業戦略のご相談から承ることが多く、それにお応えするために「顧客インテント」から市場分析を行っています。
実際の例ですと、翻訳アプリを開発されているお客様から、アプリのニーズを探りたいとご相談いただいた際に、セールスシグナル®︎(関連するキーワードでの検索行動データ)を取得し、市場ニーズを測りました。
その他は、BPO支援をお受けする際に、ニーズが高まっている企業への架電はもちろんのこと、インテントフォーム*を送付するなど、チャネルを増やすことで顧客接点を最大化させる用途でも使っています。
*インテントフォーム(課題・興味関心・ニーズ等の「購買につながりそうな意図」を含む行動をベースにスコアリングし、一定値以上に到達している企業のフォームに自動または手動でメッセージを送信するアプローチ機能のひとつ)
― Sales Markerを活用することで、顧客への提案の幅が広がっているんですね
そうですね。お客様の中には「こんなことができたらいいな」というアイデアはありつつも、行動に移せずにいる企業様も一定数いらっしゃいます。そんなときは、Sales Markerの顧客インテントから読み取れる市場ニーズや事業のポテンシャルを交えて提案してみると、「やってみようか」と新規案件に発展することもあります。
自社の営業だけでなく、クライアント支援の現場にもSales Markerを組み込んだことで、「顧客の成果に貢献する」という当社の価値をさらに強化して提供できるようになりました。
営業の右腕として、相棒として、Sales Markerとともに事業を成長させていきたい
― 運用を軌道に乗せていくところで苦労したことなどはありませんでしたか
営業部隊もおらずツール導入の経験も豊富なメンバーではなかったので、マーケティング用語に苦労した部分はありましたね。Sales Markerの担当の方に説明書を作ってもらったりもしました(笑)。
しかし、慣れれば何の問題もなく、スムーズに利用できます。オンボーディングでは丁寧に教えていただけましたし、ささいなことでもすぐに対応してくれるので相談しやすかったですね。要望を伝えると必ず次の定例ミーティングまでに情報整理して提案してくださったり、とにかく手厚くサポートしていただけました。
現在は、Sales Markerをさらに有効活用できるように、より誰もが手軽に活用できる環境づくりに取り組み始めているところです。
― 最後に、Sales Markerの導入を検討している企業に向けてメッセージをいただければ
世の中が激しく変化する現代において、多くの企業が「新規事業」に臨む機会が増えてきています。当社のように、既存事業の顧客層とは全く異なる市場に挑戦する企業も少なくはないと思います。
とにかくアタックリストを作ってひたすら架電する、といった従来型の新規開拓営業は、行動量の割に成果につながらないことも多く、その結果、担当者のモチベーションが下がってしまうこともある化と思います。そうした課題を仕組みで解決することこそが経営の責務ではないかと。総当たりしてみてニーズの有無を探るのではなく、市場にニーズが存在するから事業化・案件化に取り組む。そんな誰もが願ってやまないあるべき姿を、「顧客インテントを起点にした意思決定」で実現できる時代になっているのだと実感しています。
人手不足がすすみ、人材の価値が一層高まるなかで、ストレスのない働きやすい環境づくりは、これまで以上に重要になってくると思います。Sales Marker は、そうした組織創りにも一役買ってくれるサービスだと思っています。
当社にとって、Sales Markerは単なるツールではなく、新しい時代の中で事業成長を支えてくれるパートナーです。
― 本日はお忙しいなか、ありがとうございました。