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- アポ取りとは
- アポ取りの手法は大きく3つ
- 電話(テレアポ・インサイドセールス)
- 問い合わせフォーム(Web)
- メール
- 電話でのアポ取りの基本的な流れ
- 1.事前準備
- 2.電話でアポ取り
- 3.日程提示
- 4.お礼
- 問い合わせフォームでのアポ取りの基本的な流れ
- 1.企業情報と事業課題を事前にリサーチ
- 2.フォーム内の入力項目に合わせて要点を構成
- 3.意図が伝わる表現にする
- メールでのアポ取りの基本的な流れ
- 1.開封される件名を作成
- 2.メール文面の構成を作成
- 3.返信しやすい構成・文量・候補日を意識
- 成功しやすい電話アポ取りの話し方
- 信頼を得る導入の話し方
- 会話を自然に広げる工夫
- アポ取り電話をかける際のマナー
- 事前準備を怠らない
- 適切な時間帯を選ぶ
- 言葉遣いは丁寧かつ的確に
- 話は簡潔に、要点を押さえる
- アポ取りメール作成時に意識すべき5つのポイント
- 1.明確で興味を引く件名をつける
- 2.本文は簡潔に、要点とメリットを示す
- 3.丁寧な言葉と自然な文章を心がける
- 4.日程候補は複数用意して伝える
- 5.返信期限を添えることでスムーズな対応を促す
- アポ取り電話の成功事例とトーク例を紹介
- 新規開拓でニーズを引き出した事例
- 既存顧客にタイミングよく提案した事例
- アポ取りメールを送る際の注意点
- 送信タイミングは就業時間内が基本
- 送信前に宛先・誤字脱字を必ず確認する
- 反応があった場合は迅速に対応する
- シーン別アポイントメール例文
- 新規営業でアポイントを取りたい場合
- 既存顧客へ新商品のご案内をする場合
- オンライン商談を希望する場合
- 本記事のまとめ
アポ取り電話で「うまく話せなかった」「断られて終わった」と悩む方も多いのではないでしょうか。
本記事では、アポ取り電話を成功させるための準備・話し方のコツに加え、実際の成功・失敗事例や活用できるトーク例文を紹介します。苦手意識をなくし、成果につながる電話対応を身につけたい方はぜひご覧ください。
近年は、アポ取りの精度を高める手法として「インテントデータ」の活用が注目されています。顧客の興味や検討フェーズを可視化し、タイミングを逃さずアプローチできるため、電話営業との相性も抜群です。
インサイドセールスや営業代行の現場でも導入が進んでおり、「アポは取れるが商談化しない」「確度の高いリードが欲しい」といった課題解決にも貢献します。
営業成果を高めたい方に向けて、インテントデータの活用方法や成功事例をまとめた資料を無料でご用意しています。ご興味のある方は、以下よりぜひご覧ください。
アポ取りとは
アポ取り(アポイント取り)とは、「アポイントメント」の略で、商談や打ち合わせ、プレゼンテーションなどの約束を取り付ける活動を指します。見込み顧客に直接アプローチし、自社の商品やサービスを知ってもらい、最終的な契約につなげるための重要な手順です。
アポ取りの手法は大きく3つ
アポ取りの手法には「電話」「メール」「Webフォーム」の3つがあります。それぞれに特性があり、ターゲットや商材、業界によって使い分けることが重要です。ここでは、各手法について紹介します。
電話(テレアポ・インサイドセールス)
電話によるアポ取りは、相手の反応をリアルタイムで確認できるのが最大のメリットです。提案力や質問対応の柔軟性も高く、その場で面談設定に至るケースも少なくありません。
また、インサイドセールスの一環としても活用されており、接点の初期段階からニーズをヒアリングし、商談へとつなげる流れを設計できます。トークスクリプトの質と対応力が成果に直結する手法といえます。
問い合わせフォーム(Web)
企業のWebサイトに設置された問い合わせフォームを活用するのも効果的です。決まった構成で送れる反面、ファイル添付ができないなどの制約もあるため、LPや自社サイトURLで補完しましょう。
また、問い合わせフォームから届くリードは、すでに一定の関心を持っている可能性が高く、成約率が高い傾向にあります。受け手の課題に即した提案を意識し、商談へつなげるフォローが欠かせません。
メール
メールは時間を選ばず送信でき、相手の都合を妨げずに接触できる点が特徴です。テンプレートを用いた一斉配信も可能なため、効率的に多くのターゲットへアプローチできます。
一方で、開封や返信が得られるかは件名・本文の訴求力に左右されます。丁寧な文面に加え、興味を引く情報設計が重要です。文面内で日程調整やURL送付なども可能なため、商談設定までをスムーズに進められます。
電話でのアポ取りの基本的な流れ
電話によるアポ取りは、見込み顧客と直接コミュニケーションを取れる、即効性のある営業手法です。ここでは、電話でのアポ取りを成功させるための基本的な流れを紹介します。
1.事前準備
アポ取りの前に、企業情報や担当者の役職など、相手の基本情報を把握しておくことが大切です。ホームページやニュースリリースを確認し、業種・サービス内容・直近の動向などをメモしておくと会話に活かせます。
同時に、自社サービスの特徴や訴求ポイントを簡潔にまとめておきましょう。「なぜ連絡したのか」「どんなメリットがあるのか」を短く説明できるようにしておくことで、電話やメールでも迷わず対応できます。
2.電話でアポ取り
電話でのアポ取りでは、第一声で社名と自分の名前をしっかり伝えることが基本です。相手が出た瞬間から信頼を損なわないよう、端的で落ち着いた話し方を心がけます。
要件を伝える際は、「お忙しいところ恐れ入りますが」といった前置きを入れつつ、結論から話すのが効果的です。例えば、「御社の〇〇事業に関連して、短いご説明の機会をいただければと思いまして…」といった具合に、目的が伝わるように工夫します。
3.日程提示
アポイントをお願いする際は、あらかじめ3日程度の候補日を用意しておきましょう。相手に「ご都合いかがですか?」と丸投げするのではなく、「〇月〇日(月)か〇日(水)の午後でいかがでしょうか」と具体的に伝えると調整がスムーズです。
また、候補が合わなかった場合も焦らず「それでは他の日程を再提案いたします」と一言添えると、印象を損ねずにリスケできます。
4.お礼
アポイントが取れたら、日時・場所(またはオンラインのURL)を必ず口頭でも確認し、後日メールなどで正式に送付するのが丁寧です。
万が一、断られた場合でも「ご多忙のところお時間いただきありがとうございました」とお礼を伝えることで、今後の関係構築につながることもあります。
問い合わせフォームでのアポ取りの基本的な流れ
ここでは、問い合わせフォームでアポ取りを成功させるための基本的な流れを紹介します。
1.企業情報と事業課題を事前にリサーチ
問い合わせ前に、相手企業の公式サイト、ニュースリリース、IR情報、SNSなどを活用し、「その企業がいま何に取り組んでいるか」「どのような成長フェーズにあるか」を把握しておきましょう。
たとえば「人材採用を強化している」「営業組織の拡大を進めている」など、公開情報から仮説を立て、それに沿ったメッセージを送ると、返信率が格段に高まります。
2.フォーム内の入力項目に合わせて要点を構成
多くの問い合わせフォームでは「お問い合わせ内容」欄に200〜500文字以内の記入制限が設けられています。この中で以下を盛り込むことが理想です。
- 【導入】初めてのご連絡であること、相手企業への関心
- 【主旨】連絡の目的(〇〇のご提案や貴社課題へのお役立ち)
- 【提案】具体的な価値(導入事例や成果イメージ)
- 【依頼】面談やオンラインMTGのお願い(候補日 or ご都合伺い)
- 【締め】返信先の記載と丁寧な締めの言葉
3.意図が伝わる表現にする
問い合わせフォームはカスタマー対応と混在することも多く、営業提案だと見られて無視されるリスクもあります。
そのため、営業色を控えめにしつつ「御社の取り組みに対して、外部パートナーとして貢献できる可能性がある」というニュアンスで表現するのがポイントです。
メールでのアポ取りの基本的な流れ
ここでは、メールでアポ取りを成功させるための基本的な流れを紹介します。
1.開封される件名を作成
営業メールの多くは、件名で振り分けられるか、削除されるかが決まります。以下のような要素を1つ入れると効果的です。
- 相手にとってのメリット
- 関連キーワード
- 簡潔な課題提起
2.メール文面の構成を作成
アポ取りメールでは、自己紹介から依頼までを論理的に構成することが大切です。最初に所属・氏名と連絡の背景を明記し、相手企業への関心やリサーチ結果を伝えたうえで、自社サービスの概要と導入事例などの強みを提示します。その後、面談依頼と候補日を具体的に示し、最後に丁寧な締め言葉で終えると、信頼感のある印象になるでしょう。
3.返信しやすい構成・文量・候補日を意識
メールに書く情報は多すぎず、概ね400〜600文字程度に収めます。アポイントの候補日は「3つ程度」「日付+時間帯」で示すと、相手の判断負荷が下がり、返信が返ってきやすくなります。また、候補日が合わなかった場合のフォローも忘れずに添えてください。
成功しやすい電話アポ取りの話し方
ここでは、成功しやすいアポ取りの話し方について紹介します。
信頼を得る導入の話し方
第一印象は声で決まると言っても過言ではありません。名乗りとあいさつは明確に行い、なぜ電話をしたのかを短く、分かりやすく伝えることが大切です。「突然のご連絡失礼いたします」や「いつもお世話になっております」など、相手に合わせた一言で信頼感を高めましょう。言葉選びと第一声の丁寧さが、会話の土台をつくります。
会話を自然に広げる工夫
アポ取りでは、相手が「話しやすい」と感じる流れを意識することが大切です。Yes/Noで答えられる質問を交えつつ、相手の状況を聞き出すと話が自然に広がります。例えば「〇〇に課題を感じていらっしゃいますか?」といった質問が効果的です。相手の話には共感や簡潔なリアクションを挟み、無理なく対話を続けましょう。
アポ取り電話をかける際のマナー
ここでは、電話でのアポ取りの場面で最低限押さえておくべきマナーについて紹介します。
事前準備を怠らない
電話前には、対象企業の基本情報や担当者の役職、最近のニュースなどを把握しておくことが重要です。社内の過去接点や商談履歴がある場合は、CRMや共有フォルダを確認しておくとよいでしょう。さらに、WebサイトやSNSで公開されている最新の取り組みをチェックし、会話の糸口を探っておくことで、スムーズな提案が可能になります。
適切な時間帯を選ぶ
アポ取りの電話は、相手の業務を妨げない時間を選ぶのが基本です。始業直後や終業前は避け、午前なら10時〜12時、午後なら14時〜16時頃が比較的対応してもらいやすい時間帯です。曜日で見ると、月曜の午前中や月末・月初は忙しい傾向があるため注意しましょう。常に「相手の立場」に立って時間帯を選ぶ意識が必要です。
言葉遣いは丁寧かつ的確に
ビジネスの電話では正確な敬語が求められます。「〇〇様はおられますか?」ではなく「〇〇様はいらっしゃいますか?」のように、基本的な敬語を正しく使うことが信頼につながります。とくに電話では声の印象がすべてになるため、語尾まで丁寧に伝える姿勢が大切です。
話は簡潔に、要点を押さえる
アポ取りの目的は「面談の約束を取り付けること」です。商品の特徴を詳細に語ることではありません。相手の時間を尊重し、話す内容はできるだけ簡潔にすることが大切です。1分以内で自己紹介と提案内容をまとめられるように、あらかじめトークの流れを準備しておくとスムーズでしょう。
アポ取りメール作成時に意識すべき5つのポイント
アポ取りメールは、件名で開封を促し、本文で興味を引き、行動を促すことが求められます。相手の時間を奪うメールにならないよう、ビジネスマナーと工夫を両立させましょう。
ここでは、成功率を高めるために押さえておきたい5つのポイントをご紹介します。
1.明確で興味を引く件名をつける
相手が最初に目にするのはメールの件名です。件名だけで中身を判断されるため、開封する動機になる要素を含める必要があります。
たとえば「◯◯のご相談/わずか15分でご説明可能」や「◯◯業界向け|コスト削減事例のご紹介」など、内容が想像できる具体性と、読む価値が伝わる表現が効果的です。ただし、件名が長くなりすぎると要点が伝わらないため、端的にまとめましょう。
2.本文は簡潔に、要点とメリットを示す
本文では、自社の紹介よりも、相手にとってのメリットが明確になるよう意識してください。「自社の◯◯というツールが、同業他社で◯◯の課題を解決している」など、読み手の業務や課題に寄り添った内容がベストです。
導入実績や活用事例などを交え、営業ではなく「情報提供」として受け取ってもらえるようなトーンで伝えると、読み進めてもらいやすくなります。
3.丁寧な言葉と自然な文章を心がける
メール文面では、丁寧語や尊敬語などを適切に使い、誤字脱字がないよう注意しましょう。ビジネスメールとしての基本を押さえることで、初対面でも信頼感を得やすくなります。
不自然な言い回しや過剰なへりくだりは逆効果になることもあるため、過度に堅くなりすぎず、落ち着いた語調を保つのがポイントです。
4.日程候補は複数用意して伝える
商談の打診をする際には、相手の負担を減らす工夫が必要です。たとえば「◯月◯日(火)午後/◯月◯日(水)午前/◯月◯日(金)終日」など、具体的かつ選択肢のある提案を心がけましょう。
複数の日時を提示することで、相手が返答しやすくなるだけでなく、無駄な調整のやりとりも減らせます。1週間以上先の日程を含めると、都合が合わせやすくなります。
5.返信期限を添えることでスムーズな対応を促す
「ご都合を◯月◯日までにご返信いただけますと幸いです」といった文言を添えることで、相手にも自分にもスケジュールの見通しが立てやすくなります。
期限の設定は、催促というよりも対応の目安を提示するという意味で有効です。返答がない場合のフォロー連絡のタイミングも明確にできます。
アポ取り電話の成功事例とトーク例を紹介
ここでは、営業現場でよく見られる成功事例と実際のトーク例を紹介します。
新規開拓でニーズを引き出した事例
見込み顧客に初めて電話をかけた場面で、いきなり商品説明を始めるのではなく、「最近、同業の企業で◯◯の取り組みが増えてきていますが、貴社ではいかがですか?」と問いかけから入ることで、相手の興味を引きやすくなります。
相手から「ちょうど情報を集めている」といった反応があれば、無理な提案ではなく、事例紹介として面談を打診する流れに持ち込めます。このように、相手のニーズを引き出しやすい問いから始めるのが効果的と言えるでしょう。
既存顧客にタイミングよく提案した事例
過去に取引のあった顧客に定期的なフォローコールを入れておくと、再提案のチャンスを逃しにくくなります。
たとえば、「最近、別部署で新しいサービスを探しているようだ」といった話題を引き出せた場合、既存の関係性を活かしてそのまま別部署への紹介や再商談につなげることができます。提案の押しつけではなく、状況の聞き取りを重視する姿勢が信頼につながります。
アポ取りメールを送る際の注意点
アポ取りメールで相手に不快感を与えず、スムーズにやり取りを進めるために、以下の3つを意識しておきましょう。
送信タイミングは就業時間内が基本
アポ取りメールを送る際は、相手の業務時間帯を考慮して送信するのが基本です。特に朝の始業直後から午前中にかけては、メールチェックの時間として活用されることが多く、開封されやすい傾向があります。
深夜や早朝など、営業時間外の送信はマナー違反とまではいかないものの、相手によっては違和感を持たれる可能性があります。開封率を高めたい場合は、9時〜11時の間を狙うのが無難でしょう。
送信前に宛先・誤字脱字を必ず確認する
メール送信前には、宛先の確認と文章全体の見直しを必ず行いましょう。誤った会社名や担当者名のまま送信してしまうと、信頼を損ねるだけでなく、迷惑メールとして扱われる可能性もあります。
また、誤字脱字のあるメールは内容の信頼性に疑問を持たれやすく、せっかくの提案が伝わりづらくなってしまいます。送信前には一度冷静に読み返し、敬語や表現の不自然さにも注意を払いましょう。
反応があった場合は迅速に対応する
アポ取りメールは反応率が決して高くないため、返信が届いた際はチャンスと捉えて、迅速に対応することが重要です。返信に時間がかかると、相手の温度感が下がり、次のアクションに繋がらない可能性もあります。
目安としては、当日中〜翌営業日には必ず返信を行い、スケジュール調整や必要な情報提供をスムーズに進めましょう。スピード感ある対応が、信頼獲得の第一歩になります。
シーン別アポイントメール例文
ここでは、アポイントメールのシーン別の例文を紹介します。
新規営業でアポイントを取りたい場合
既存顧客へ新商品のご案内をする場合
オンライン商談を希望する場合
本記事のまとめ
アポ取りは、商談や提案の第一歩となる重要な営業活動です。電話やメールは、声や文章だけで相手に信頼や関心を持ってもらう必要があるため、準備と工夫が欠かせません。相手の立場を考えたトーク構成や、断られたときの自然な切り返しができるようにしておくことで、アポ率は大きく向上します。
成果を安定的に出すためには、トークスクリプトのブラッシュアップやロープレを重ね、PDCAを回すことが大切です。電話とメール、それぞれの手法の特性を活かし、相手にとって価値のあるアプローチを重ねて、質の高いアポイントにつなげていきましょう。