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2025.09.17

DM営業とは?DM営業のやり方と効果を最大化する5つのポイント・文章・送付リストの作り方を解説

#営業#お悩み#営業HOWTO

DM営業は、ターゲットにダイレクトにアプローチできる営業手法のひとつです。デジタル化が進む今でも、手元に届く「紙DM」「郵送型プロモーション」は、記憶に残る接点として多くの企業が活用しています。

本記事では、DM営業の基本から具体的なやり方、成果につながる5つの改善ポイント、反応を引き出す文章のコツ、送付リストの作り方までを紹介します。

近年、デジタル施策が主流となる中で、DM営業が再注目されています。特に、ターゲットごとにパーソナライズされた文面や送付タイミングを設計できれば、オンライン施策では届きにくい層にもアプローチが期待できるためです。

さらに、Sales Markerのようなインテントデータを活用するツールと組み合わせれば、DMを「ただ送るだけ」から「今まさに興味を持っている企業に、タイミングよく届ける」施策へとさせることが可能です。

新規開拓の精度を高めたい方、DMの反応率を上げたい方にとって、有効な手段となるでしょう。

DM営業とは

DM(ダイレクトメール)営業とは、郵送物を通じて顧客にアプローチするマーケティング手法です。ハガキや封書などを使い、商品やサービスの案内を届けて行動喚起を図ります。

オンライン施策が主流の今でも、確実に手元へ届き、比較的読まれやすいのがDMの特徴です。訪問営業や電話営業よりも心理的負担が少なく、内容に目を通してもらえる可能性が高まります。

DM営業のメリット

DM営業は開封率の高さや記憶への残りやすさなど、他の営業手法にはないメリットがあります。ここでは、代表的な3つのメリットをご紹介します。

開封率が高く、確実に情報が届きやすい

一般的なメールマガジンの開封率が20%前後なのに対し、DMの開封率は65%を超えます特に自分宛てのDMは約75%が開封されるため、情報到達率が非常に高い手法といえます。

DMは郵便物として直接届くため、見落とされにくいという特徴があります。封筒やハガキのデザインにこだわれば、さらに開封率の向上も期待できるでしょう。

読み手に特別感と親近感を与えられる

DMは宛名付きで個別に届くため、読み手に「自分のための情報」と感じてもらいやすいです。クーポンや誕生日メッセージを添えることで、より強く印象づけられます。

一斉送信のメールと違い、パーソナルな体験を提供できるのがDMの強みです。顧客との関係構築やファン化を促進する営業施策としても有効です。

新規開拓にも強い

高齢者層やメールアドレスが未登録の層など、オンラインで接触できない顧客にも届く点もメリットとしてあげられます。DMは幅広い年代や職種にアプローチでき、機会損失を防げる点もメリットです。

また、訪問営業や電話営業では門前払いになりやすい新規開拓先にも有効です。一方的な接触感が薄いため、検討のきっかけを与える手段として機能します。

DM営業のデメリット

DM営業は効果的な手法である一方で、実施にはいくつかの注意点や課題もあります。コストや手間、効果測定の難しさなど、事前に知っておくべきデメリットを確認しておきましょう。

発送コストや制作コストがかかる

DM営業は印刷費・封入費・送料など物理的なコストが避けられません。メール営業と比べて1通あたりの単価が高く、予算によって実施範囲が限られる場合もあります。

デザイン制作や宛名印字など準備にも時間と手間がかかるため、リードタイムも長くなる傾向があります。特に小規模企業では、実行までの工数が大きなハードルになることがあるでしょう。

開封されても反応を得られるとは限らない

DMは郵送物として確実に手元に届きますが、開封されたからといって必ずしも反応につながるとは限りません。内容がターゲットに響かないメッセージであれば、そのまま廃棄されてしまうこともあります。

また、DMは基本的に一方通行の情報提供となるため、即時にフィードバックを得にくい点もあります。QRコードや返信用ハガキなど、反応を促す工夫がないと、効果を実感しにくいことがあるでしょう。

効果測定が難しく、改善に時間がかかる

Web広告やメール配信と異なり、DM営業ではユーザーの反応を数値で追うことが困難です。誰が開封し、どの情報に興味を持ったのかを把握する術がないため、次の施策に活かしづらい場合もあります。

レスポンスを促すためのクーポンコードや専用URLなどを設ける工夫は可能ですが、効果を定量的に測るにはある程度の仕組み作りとテストの繰り返しが必要となります。

DM営業のやり方

ここでは、DM営業を実施するうえでの基本的な手順をご紹介します。

1.ターゲットの選定とリスト作成

まずは「誰に届けたいのか」を明確にすることが重要です。ターゲットを曖昧にしたまま送付すると、開封率や反応率が下がってしまう原因になります。

過去の購入履歴、Webサイトへの訪問履歴、業種・地域・年齢などの属性をもとに、リストを作成しましょう。社内で保有している顧客情報の整備や、外部業者からの名簿購入なども検討できます。

2.DMの内容とデザインを企画する

リストができたら、次は「どのような情報を」「どう伝えるか」の設計です。商品・サービスの紹介だけでなく、読み手のメリットや特典を明確に打ち出すことが大切です。

あわせて、視認性や印象に残るデザインも重視しましょう。はがき・封書・パンフレットなどDMの形態によっても表現方法が変わるため、目的に合った形式を選びます。

3.印刷・発送の準備とスケジュール管理

DMの内容が決まったら、印刷・封入・宛名印字などを経て発送作業に入ります。自社で対応する場合はスケジュールや人員の確保が必要ですが、外部の印刷会社やDM代行サービスを活用する方法もあります。

また、キャンペーンやセール時期にあわせて発送日を調整することで、反応率の向上も狙えることでしょう。

4.効果測定と改善のサイクルを回す

発送後は「どれだけの人が反応したか」「どの内容が効果的だったか」を分析することが重要です。QRコード付きのチラシや専用LP、クーポンコードの設定などを通じて、反応状況を把握しましょう。

測定結果をもとに改善を加え、次回のDM施策に活かしていくことで、営業活動全体の精度を高めることができます。

DM営業の効果を最大化する5つのポイント

ここでは、DM営業を実施するうえでの効果を最大化するポイントを5つ紹介します。

1.ターゲットを明確にする

DMの反応率を高めるには、誰に向けて送るのかを明確にすることがポイントです。業種・売上規模・役職・地域などの条件で絞り込み、自社サービスと親和性の高い層を特定しましょう。

ペルソナ設計を通じて訴求の軸を明確にすることで、メッセージの一貫性が生まれ、無駄打ちを防げます。リストの質が精度を左右するため、過去の商談履歴や顧客データも活用しながら戦略的に選定しましょう。

2.封筒・デザインで開封率を上げる

どれほど内容が良くても、開封されなければ意味がありません。DMの第一関門は「封筒の工夫」です。特典のチラ見せ、担当者名の記載、「〇〇にお困りの方へ」など、開封を促す工夫を凝らしましょう。

紙質や色、キャッチコピーの位置まで意識することで、記憶に残るDMになります。特にBtoBの場合、「必要な情報が届いた」と思わせる配慮が、読まれる確率を大きく左右します。

3.送付タイミングを最適化する

反応を最大化するには、送付時期の選定が極めて重要です。相手の繁忙期・閑散期を見極めましょう。例えば年度末の予算消化時期や、展示会・業界イベント前など、検討タイミングに合わせるのが効果的です。

BtoBなら、年度末の予算消化や新年度の施策検討時期など、企業の意思決定が活発になるタイミングを狙うのが基本です。

社内で過去の送付履歴や商談化率などのデータを分析し、送付時期と反応率の傾向を可視化することで、より戦略的なスケジューリングが可能になるでしょう。

4.相手視点の内容にする

「商品の紹介」だけでなく、「読み手が知りたい情報」を盛り込むことが成功のポイントとなります。導入メリットや活用シーン、同業の導入事例など、読み手にとって有益な情報を重視しましょう。

また、特典・クーポン・限定キャンペーンなど、受け取る側に「得がある」と思わせる設計が重要です。サービスの価値ではなく、「読み手にとっての意味」を伝えることで、問い合わせやCV率が上がります。

5.フォロー連携で商談化を狙う

DM営業は単発で完結させるのではなく、送付後のアクション設計が非常に重要です。開封後1週間以内に電話・メール・再送などの接触を図ることで、反応率は大きく変わります。

例えば、「先日お送りしたDMについて、ご確認いただけましたか?」という一言が商談の導線になります。また、QRコードのクリックやLPアクセスなどの行動ログを元に、ホットリードに優先対応しましょう。

DM営業で効果的なデザインをつくる方法

ここでは、読み手の関心を引き、行動を促すための効果的なDMデザインの作り方について解説します。

フォントや画像で情報のメリハリをつける

DMにおけるフォントの使い方は、読みやすさと訴求力に大きな影響を与えます。キャッチコピーや重要な情報は大きめに設定し、太字や色文字で視認性を高めるのが効果的です。

キャッチコピーは用紙全体の1/3ほどの大きさを目安にするとインパクトが出ます。画像も同様に、商品写真や利用イメージは大きく配置して、視線を集めることがポイントです。

読後アクションを促す構成に整える

DMのデザインで意外と見落とされがちなのが、「読んだあとに何をしてほしいか」を明確に伝える設計です。読み手が迷わず次の行動に移れるよう、問い合わせ先やQRコード、特典の利用方法などをはっきり示しましょう。

視線誘導を意識したレイアウト設計を行う

DMは紙媒体であるため、視線の流れを設計することで読了率や反応率に差が生まれます。代表的な配置法としては、横組みに適した「Z型」や、縦組みに向く「N型」があります。

Z型は左上→右上→左下→右下と視線が動き、商品紹介やサービス案内に向いています。一方でN型は右上→右下→左上→左下の順に読むため、縦書きの手紙形式などに適しています。

DM営業の挨拶文の参考例

ここでは「新規顧客」「既存顧客」「休眠顧客」向けに、それぞれ活用できる参考例を紹介します。

新規顧客向けの挨拶文


BtoBではフォーマルなトーンが基本です。冒頭の時候の挨拶は相手企業に対する礼儀を示す効果があり、「突然のご案内失礼いたします」といった一文も添えると、より丁寧な印象を与える効果があるでしょう。

既存顧客(リピーター)向けの挨拶文


既存顧客へのDMでは、まず継続的な取引への感謝を丁寧に伝えることが基本です。「いつもお世話になっております」「日頃よりご愛顧いただきありがとうございます」といった表現で、信頼関係の維持につながります。

次に、「今回のご案内が相手の業務にどのように役立つのか」を明確に示しましょう。例えば「業務効率化につながる新機能のご紹介です」といった一言を添えるだけでも、読み手の関心を引きやすくなります。

休眠顧客向けの挨拶文


休眠顧客には「過去にご利用いただいたご縁」を思い出してもらえるような導入が重要です。「以前弊社サービスをご利用いただきありがとうございました」と伝えることで、自然な再アプローチが可能になります。

あわせて、今回のDMを送る理由(サービス改善・特典提供など)を簡潔に述べ、「今後もお役立ていただけることを願っております」といった前向きな一文で締めくくると、好印象につながります。

DM営業の送付リストの作り方

ここでは、DM営業の送付リストの作り方を3つ紹介します。

手作業で送付リストを作成する

もっとも着手しやすい方法は、既存の社内情報や公開情報を活用した手作業によるリスト作成です。名刺・メール履歴・企業Webサイト・業界紙などを地道に収集し、対象企業の属性を整理します。

既存顧客の情報や休眠顧客のデータも有効なリスト源となります。部署横断で情報共有しながら、最新の連絡先や部門構成を反映させていくことが重要です。

専門業者からリストを購入する

時間をかけずに広範なターゲットにDMを送るなら、リスト購入も選択肢です。業者が提供するリストは、企業名・住所・業種・規模などが整備されており、すぐに活用できます。

ただし、購入時には法令を遵守した正規ルートの業者を選定しましょう。違法取得のデータを使用すれば、信用失墜や法的トラブルのリスクが生じる恐れがあります。

リスト作成ツールを活用する

近年は営業支援ツールによる自動リスト作成も一般化しています。条件を指定するだけで数千社単位の情報を抽出でき、業種・地域・規模などで柔軟にセグメントできます。

一部のツールは企業の売上・設立年・従業員数などの詳細データにも対応しており、より高度なターゲティングが可能です。無料トライアルや従量課金で試せるツールもあるため、自社の目的に応じて選定しましょう。

本記事のまとめ

DM営業は、ターゲットに直接アプローチできる手段として、近年再注目されています。特にBtoB領域では、メールよりも開封率が高く、到達率も安定しているため、資料請求や商談獲得につながる確度の高い施策といえます。

ただし、DMを一斉送付すれば成果が出るわけではありません。効果を最大化するには、送付リストの精度を高め、内容の訴求力を上げることが求められます。例えば、ペルソナに合わせた文面の工夫や、開封を促すデザイン・送付タイミングの最適化は、反応率に大きく影響します。

本記事では、DM営業の基本的な考え方から具体的なやり方、リスト作成・デザインのポイントまで幅広く解説しました。貴社の営業活動の一環として、総合的な視点からDM施策を見直し、継続的に改善を重ねていくことで、より確かな成果が得られるはずです。

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