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「あと一歩のところで成約につながらない」
「クロージングでどのような言葉をかければよいかわからない」
営業活動を行う中で、一度はこのような壁に直面したことがあるのではないでしょうか。クロージングは、顧客に契約の決断を促す重要なプロセスですが、押し売りのように感じられることを恐れ、あと一歩を踏み込めないケースも少なくありません。
しかし、営業パーソンにおけるクロージングとは、契約手続きを行うだけでなく、顧客の迷いを払拭し、双方にとって最良の決断を後押しする行為です。その意識や伝え方を誤ったままにしておくと、これまでの提案が無駄になり、成果を取りこぼしてしまう可能性があります。
そこで本記事では、営業現場ですぐに使える「クロージングの例文」を状況別に10選紹介します。あわせて、成約率を上げるための話し方や、失注してしまった際の対応についても解説します。自信を持ってクロージングを行い、成果を上げたい方は、ぜひ参考にしてください。
クロージングのスキルを磨くことは重要ですが、成約率を最大化するためには、そもそも自社の商品やサービスに興味を持っている見込み顧客を選定しておくことが重要です。どれほど優れたトークスクリプトがあっても、ニーズのない相手と成約するのは容易ではありません。
そこで注目されているのが、インテントセールスです。これは、検索行動やWebサイトの閲覧履歴といったデータを分析し、今まさに関心が高まっている顧客を特定してアプローチする手法です。
Sales Markerのインテントサービスを活用すれば、購買意欲が高い企業を自動で検出し、優先度の高い見込み顧客から順に提案活動を行えます。勘や経験だけでなく、客観的なデータに基づいて営業を行うことで、無駄な商談を減らし、成約率の向上が期待できます。
効率的に成果を上げたい営業パーソンにとって、インテントセールスはこれからの営業活動において欠かせない取り組みといえるでしょう。
成約率を上げるための通常の営業クロージングの例文
ここでは、実際の商談で活用できる標準的なクロージングの例文を紹介します。
1.発注するうえでのスケジュールとフローを伝える
契約後の具体的な流れを提示することで、顧客の心理的なハードルを下げ、意思決定を後押しできます。
「いつから利用開始できるのか」「誰が何をする必要があるのか」を明確にスケジュールに落とし込んで説明することで、顧客は導入後の姿を具体的にイメージできるようになります。その結果、漠然とした不安が解消され、前向きな検討が進みやすくなります。

2.見込み顧客を失っていることを伝える
現状維持を選択することによる「損失」を提示し、早期の決断を促します。 人は利益を得ることよりも、損失を回避することに敏感に反応する傾向があります(損失回避の法則)。
導入を先送りにすることで、本来得られるはずだった売上や利益が失われている事実を伝えます。課題を放置するリスクを定量的に示すことで、顧客に「今すぐ動くべき理由」を認識させることができます。

3.自社の不確定要素を伝える
自社のリソースや在庫状況に限りがあることを伝え、決断の期限を設定します。 いつでも契約できる状態だと、顧客は検討を後回しにしがちです。
「枠が埋まる可能性がある」「担当者のスケジュールが埋まりつつある」といった事実を伝えることで、検討の優先順位を引き上げます。これは急かすのではなく、質の高いサービスを提供するために必要な調整であることを伝えるのが重要です。

4.後日こちらから連絡することを伝える
検討を持ち帰る場合でも、次のアクションを営業側が握ることで、検討の長期化や自然消滅を防ぎます。 「検討します」という言葉で商談が終わると、顧客の関心が薄れ、連絡が取れなくなるリスクがあります。
営業担当者から連絡する日時を具体的に約束することで、顧客に「それまでに結論を出さなければならない」という意識を持たせることができます。主導権を維持し続けることが、成約率の向上につながります。

5.プロジェクトが成功したイメージを伝える
商品を買うことではなく、その先にある「成功した未来」を想像させることで、購入意欲を高めます。 機能や価格の話ばかりが続くと、顧客は「コストを支払うこと」に意識が向きがちです。
改めて、この商品を導入することでどのような課題が解決し、業務がどう改善されるのかを語ります。ポジティブな未来を共有することで、契約への期待を向上させることが重要です。

【見込み顧客の状況別】クロージングの例文
商談相手の状況や反応によって、適切な切り返しトークは異なります。
ここでは、営業現場でよくある5つのパターン別に、成約率を高めるクロージング例文を紹介します。
1.「今は必要ない」と言われたとき
顧客に「今は必要ない」と言われた時は、現状維持を選択することが、結果として大きな機会損失につながっている事実を伝えます。
顧客が「必要ない」と感じるのは、現状の課題を深刻に捉えていないか、導入の効果がコストを上回るイメージを持てていないためです。導入しなかった場合に発生するコストや、競合他社に遅れをとるリスクを具体的に指摘することで、潜在的なニーズを顕在化させます。

2.「自分では決められない」と言われたとき
「自分では決められない」と言われたときは、決裁者との商談機会を設けてもらうよう、担当者に働きかけます。 担当者が商品に納得していても、社内でのプレゼン力不足により、決裁者の承認が得られないケースは多々あります。
「決裁者に直接説明する」という負担を担当者から取り除き、営業担当者が代わりに説明責任を果たすことを提案します。担当者にとっても「自分が説明しなくて済む」というメリットがあるため、合意を得やすくなります。

3.「結果が出ますか?」と言われたとき
「結果が出ますか?」と言われたとき、過去の類似事例や具体的な数値を提示し、成功確率が高いことを論理的に証明します。 このとき最も優れた実績ではなく、ベースとなる平均的な実績を伝えるのがポイントです。
顧客は「失敗したくない」という不安を持っています。「必ず出ます」という根拠のない断言ではなく、自社の実績データに基づいた客観的な事実を伝えることが信頼につながります。顧客と近い業界や規模感の事例を挙げることで、自分ごととして成功イメージを持ってもらいます。

4.「いくらでできますか?」と言われたとき
「いくらでできますか?」と言われたとき、明確な一点の金額ではなく、価格の幅(レンジ)を提示して予算感を探ります。 要件が固まりきっていない段階で安易に金額を断言すると、予算オーバーで即座に断られたり、逆に安く見積もられすぎて後から修正が難しくなったりします。
最小金額と最大金額、そして最も選ばれているプランの価格帯を伝えることで、顧客の反応を見ながら最適なプランへ誘導します。

5.「他社と比較したい」と言われたとき
「他社と比較したい」と言われたとき比較検討における「判断基準」を提示し、自社の強みが評価される工夫を行います。 競合と比較されることは避けられませんが、顧客が価格だけで判断しようとしている場合は注意が必要です。
自社の商品が選ばれるべき独自の理由(機能、サポート体制、実績など)を、「選定のポイント」として顧客に教えることで、有利な展開に持ち込みます。

クロージングでの受注率を上げる方法
クロージングは、ただ契約書を交わす手続きではなく、顧客の背中を押して意思決定を完了させる重要なプロセスです。
ここでは、営業担当者が意識すべき4つの具体的な行動指針を解説します。

曖昧な表現は使わない
顧客に安心感を与え、決断を促すためには、語尾まで言い切る毅然とした態度が必要です。 自信のない営業担当者は、リスクを避けるために「ケースバイケースです」「一旦持ち帰って確認します」といった曖昧な言葉を使いがちです。
しかし、顧客は専門家としての明確なアドバイスを求めています。回答をはぐらかしたり、その場で判断しなかったりする姿勢は、顧客に不安を与え、失注の原因となります。
「効果が必ず出るか?」という断定できないことには、「自分なら導入する」と別の切り口から断定する姿勢が信頼関係の構築にもつながります。
プロジェクトに対する熱を伝える
機能や条件が拮抗している場合、最終的な決め手となるのは営業担当者の熱意です。 論理的な説明は重要ですが、それだけでは人の心は動きません。
「このプロジェクトは御社の成長に必要です」「私が担当として成果を出します」といった、個人的な強い思いを伝えることが重要です。
顧客の課題を自分ごととして捉え、まるで自分の会社の決断であるかのように真剣に向き合う姿勢を見せることで、顧客は「この人になら任せられる」と確信を持てるようになります。
自分から連絡する
商談後の主導権を営業担当者が握り続けることで、検討プロセスの停滞を防ぎます。 「検討してご連絡します」という顧客の言葉を待っているだけでは、連絡が来ないままフェードアウトする可能性が高まります。
日々の業務に追われる顧客にとって、新しい導入検討の優先順位は自然と下がってしまうからです。 「〇日の〇時に私からご連絡します」と宣言することで、顧客には「それまでに社内で確認しておかなければならない」という期限の意識が生まれます。ネクストアクションをこちら側で設定することが、成約率を高めるために重要です。
クロージング後に失注になった場合
どれほど準備を尽くしても、すべての商談が成約に至るわけではありません。重要なのは、失注という結果が出た後にどのような行動をとるかです。
ここでは、失注時の対応について解説します。
丁寧に対応する
たとえ失注という結果になっても、時間を割いてくれたことへの感謝を伝え、最後まで誠実に対応し続けることが重要です。
将来的に顧客の状況や担当者が変わり、再びサービスの導入を検討するタイミングが訪れる可能性があります。その際、「断ったのに丁寧に対応してくれた」という好印象が残っていれば、再び候補として想起してもらえる確率が高まります。
断られた瞬間に態度を冷たくしたり、連絡を雑に済ませたりすれば、企業の評判を損なうことになります。クレームにつながり余計な業務につながる可能性も少なくありません。
クロージングがうまくいかず、失注したとしても、最後まで丁寧に対応しましょう。
次の改善に活かす
失注の連絡を受けたら、落ち込むのではなく、なぜ選ばれなかったのかの原因を分析し、次の商談へ活かす姿勢が必要です。
失注理由には、営業個人のスキル不足だけでなく、以下のような要因が考えられます。
- 価格設定
- 機能の不足
- ターゲット選定の誤り
- 競合優位性がない
可能であれば、顧客に「今後の参考のために、他社様を選ばれた決め手を教えていただけないでしょうか」と率直に尋ねてみるのも有効な手段です。
得られたフィードバックを真摯に受け止め、トークスクリプトの修正や提案資料のブラッシュアップを行うことで、営業パーソンとしての提案力は確実に磨かれていきます。
成約率を上げるにはインテントセールス
クロージングの成約率を劇的に高めるためには、トークスキルを磨くだけでなく、アプローチする顧客の選定も重要です。
どれほど優れたクロージング技術を持っていても、そもそも顧客にニーズがなければ契約には至りません。失注の多くの原因は、最後のひと押し不足ではなく、検討段階にない顧客に時間を費やしてしまっていることにあります。
そこで近年注目されているのが、インテントセールスです。 インテントセールスとは、インターネット上の検索行動や閲覧履歴などのデータを分析し、今まさに課題を抱えている企業を特定してアプローチする手法です。「どの企業が」「いつ」「何に」興味を持ったかを知ることで、相手が情報を求めている最適なタイミングで提案が可能になります。
Sales Marker(セールスマーカー)などのツールを活用すれば、購買意欲の高い「今すぐ客」を自動で検知できます。 興味関心が高い状態の顧客に対して商談を行えば、強引なクロージングをしなくても、自然な流れで成約へと進みます。営業リソースを成約確率の高い案件に集中させ、効率よく売上を最大化する手段として、インテントセールスの導入を検討してみましょう。

本記事のまとめ
本記事では、状況別のクロージング例文や、成約率を上げるための実践的なポイントについて解説しました。
クロージングとは、契約を迫る行為ではなく、顧客の抱える不安を取り除き、課題解決への一歩を後押しするプロセスです。曖昧な態度を避け、顧客の状況に寄り添った言葉を投げかけることで、信頼関係を保ったまま成約へとつなげることができます。
また、営業成果を最大化するためには、トークスキルを磨くと同時に、アプローチする顧客の質を高める視点も重要です。 Sales Markerのようなインテントセールスツールを活用すれば、Web上の行動データから関心度の高い企業を特定し、ニーズが顕在化しているタイミングで提案が可能になります。
データに基づいたターゲット選定と、自信を持ったクロージングを組み合わせることで、効率的で再現性のある営業体制を構築し、安定した成果を目指しましょう。