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- LinkedIn(リンクトイン)とは?
- LinkedIn(リンクトイン)の歴史
- LinkedInの正しい読み方
- LinkedInのユーザー数
- LinkedIn(リンクトイン)と他のSNSとの違い
- LinkedIn(リンクトイン)の機能紹介
- 1.特定の人と繋がる機能
- 2.グループ機能
- 3.LinkedIn Pulse
- 4.LinkedIn Pages
- 5.コンタクト
- 6. InMail
- 7.レコメンデーションとスキルの承認
- Linkedin(リンクトイン)のメリット・デメリット
- ユーザー視点のメリット
- ユーザー視点のデメリット
- 企業側のメリット
- 企業側のデメリット
- 企業がLinkedInを使う目的
- 1.採用活動
- 2. 研修と従業員のスキル向上
- 3. 取引先開拓
- 4.ブランディングと製品販促
- LinkedIn(リンクトイン)の導入する際の注意点
- 企業がLinkedInを導入する際の注意点
- 個人ユーザーがLinkedInを使用する際の注意点
- 本記事のまとめ
LinkedIn(リンクトイン)とは?
LinkedInは2003年5月にサービスを開始した、世界最大のビジネス向けソーシャルネットワーキングサービスです。このアメリカ発のプラットフォームは、日本では主に転職用のSNSとして認識されることが多いですが、世界的にはビジネスコミュニケーションの必須インフラとして広く定着しています。
LinkedIn(リンクトイン)の歴史
リード・ホフマン氏によって設立されたLinkedInは、テスラのCEOであるイーロン・マスク氏やフェイスブックの創業者マーク・ザッカーバーグ氏と同じく、著名な起業家の一人として認識されています。
2016年にLinkedInはマイクロソフトによって約260億ドル(約3兆円)で買収されました。2020年3月の時点で、日本の利用者数は200万人を超え、全世界では6億人以上がこのプラットフォームを使用しています。
日本国内ではまだ一般的ではないかもしれませんが、海外では約40%の転職がLinkedInを通じて行われるほど、ビジネスコミュニケーションの重要な手段となっています。
LinkedInの正しい読み方
多くの人が「リンクドイン」と発音しがちですが、実際にはLinkedInの日本法人は「リンクトイン・ジャパン」と名乗っており、日本語では「リンクトイン」という読み方が正確です。
LinkedInのユーザー数
2024年現在、LinkedInの全世界のユーザー数は10億人を超えています。この数値は、LinkedInが世界中で広く利用されていることを示しており、200以上の国と地域にわたるビジネスネットワーキングプラットフォームとしての地位を確立しています。利用者の多い国は、
1位:アメリカ合衆国(約2億人)
2位:インド(約9,900万人)
3位:中国(約6,000万人)
4位:ブラジル(約5,900万人)
101位:日本(約340万人)
日本はまだ比較的利用者数が少ない部類に入りますが、年々増加傾向にあります。アメリカ合衆国の人口は2024年現時点で約3億4181万人とされているため全人口の約58%が利用している計算になります。
LinkedIn(リンクトイン)と他のSNSとの違い
LinkedIn(リンクトイン)は他の一般的なソーシャルネットワーキングサイト(SNS)と比較して、その特性と目的が大きく異なります。ここでは、LinkedInと他の代表的なSNS(Facebook・Twitter・Instagram)の違いを表形式にして解説します。
Facebookはより個人的な交流を目的としたSNSで、友人や家族との繋がりを中心に設計されています。ユーザーは自分の日常生活の投稿、写真、イベント情報を共有する場として利用しています。また、ビジネスページや広告を通じて企業も利用していますが、その主な焦点は個人的なつながりです。
Twitterは情報の発信と受信が迅速に行われるプラットフォームで、ニュース、政治、エンターテインメントなど幅広いトピックに対して短文(ツイート)で意見や情報が交換されます。また、有名人や公人との間に低い障壁を持ち、リアルタイムでのコミュニケーションが特徴です。
Instagramは写真やビデオを中心にしたコンテンツ共有が特徴のSNSです。主に視覚的表現に重点を置き、クリエイター、ブランド、一般ユーザーが自己表現やブランディングの場として活用しています。ストーリーズやライブ機能も人気で、若年層に特に支持されています。
LinkedIn(リンクトイン)の機能紹介
LinkedIn(リンクトイン)はビジネス向けのソーシャルネットワーキングサイトであり、職業人のキャリア管理や業務上のネットワーキング、スキル向上などを目的としています。ここでは、LinkedInの主要な機能とその使い方を紹介します。
1.特定の人と繋がる機能
LinkedInでは、同僚や取引先と簡単に繋がる機能があります。これはFacebookの「友達追加」やTwitter及びInstagramの「フォロー」に似ています。フォローを通じて、既存のクライアントや同僚だけでなく、新規顧客やビジネスパートナーの発掘、採用活動にも利用できます。多くの企業や大学が独自のページを持っているため、興味のある組織や個人とも容易にフォローすることができます。
2.グループ機能
LinkedInのグループ機能は、特定の業界や関心事に基づいてユーザーが集まり、情報交換やディスカッションを行うための場です。ユーザーはグループに参加することで、同じ興味を持つビジネスマン(ユーザー)と繋がり、知識を深めたり、新たなビジネスのチャンスを見つけたりすることができます。
3.LinkedIn Pulse
LinkedIn Pulseは、業界のリーダーや専門家による記事やニュースを提供する機能です。ユーザーはこれらのコンテンツを通じて、最新の業界トレンドや専門知識を入手し、自己の知識を更新することができます。また、自分自身が記事を執筆し公開することも可能で、専門性の高い見解を共有することでLinkedInユーザーの評価を高めることができます。
4.LinkedIn Pages
企業や教育機関は自らLinkedIn Pageを作成し、そこから企業のニュース、アップデート、職業情報などを発信することができます。これにより、ブランドの可視性が高まり、潜在的な顧客や才能ある職員へのリーチが可能になります。
5.コンタクト
LinkedInのユーザーは、自身のネットワーク内のメンバーを「コンタクト」と呼びます。コンタクトはカテゴリに分けられ、それぞれ異なるアクションが可能です。
・1次コンタクト
自分か相手が送ったリクエストが承認され、直接繋がりがあるユーザーのことを指します。互いにメッセージを交換し、直接コミュニケーションを取ることができます。
・2次コンタクト
あなたの1次コンタクトと繋がりがあるユーザーで「知り合いの知り合い」といったイメージになります。プロフィールからリクエストを送るか、InMailを介してコンタクトを取ることができます。
・3次コンタクト
2次コンタクトと繋がりがあるユーザーで「知り合いの知り合いの知り合い」です。リクエスト可能な場合(フルネーム表示時)やInMailを使ってコンタクトを取ることができます。
6. InMail
InMailは、LinkedInメンバーであっても直接接続していない人にメッセージを送れる機能です。この機能はBasic(無料)アカウントでは使用できず、Premium(有料)アカウントが必要です。Premiumアカウントには次の種類があります。
・求職・就活(Premium Career)
・ビジネス(Premium Business)
・営業(Sales Navigator)
・採用(Recruiter Lite)
料金は約30〜120ドルで、プランによってInMailの送信可能回数などが異なります。目的に応じて適切なプランを選び、無料トライアルを活用してみるのも良いでしょう。
7.レコメンデーションとスキルの承認
ユーザーは他のLinkedInユーザーからの推薦文をプロフィールに表示させることができます。また、スキル承認機能を使って、他のユーザーが持つ特定のスキルを承認することが可能です。これにより、プロフィールの信頼性が高まり、採用担当者やビジネスパートナーからの評価が向上します。
Linkedin(リンクトイン)のメリット・デメリット
Linkedin(リンクトイン)のメリットとデメリットをユーザー視点と企業側の視点から紹介していきます。
ユーザー視点のメリット
・ビジネスや企業の最新情報を知れる
Linkedinはビジネス特化型のSNSのため、ビジネス関連の情報が多く発信されています。
投稿を見ているだけで、役立つビジネス情報や最新の企業活動を知ることができ、時代の流れが早い今の時代に効率よく情報を収集することができます。
・ユーザーのキャリアアップと求職活動
LinkedInは求職者にとても便利なツールです。プラットフォーム上で直接求人に応募できるほか、リクルーターや雇用主からの直接オファーを受けることもあります。また、キャリアの進展をサポートするための各種ツールやリソースも豊富に用意されています。
・ビジネス上での人脈を増やせる
Linkedinを使っている人は、ビジネス目的で使っているので、情報収集や同じような仲間を求めている人が多く、ビジネスでの人脈を増やすのに最適な場所です。
そのため同じビジネス仲間を探して、自分のビジネスを拡大させるためのツールとして使うこともできます。
・スキルの証明と評価
ユーザーは自分のスキルをプロフィールに表示させ、他のユーザーからのスキル承認を受けることができます。これにより、そのスキルの信頼性が高まり、プロフェッショナルとしての評価を向上させることが可能です。英語が得意な方は、自分のプロフィールで書けばグローバルでアピールすることができます。
日本人が有利になるような仕事も掲載されているため、英語が得意な方や海外での仕事に挑戦したい方には大きなチャンスです。
ユーザー視点のデメリット
・英語の情報が多い
Linkedinはアメリカ発祥のアプリで、外国人のユーザーも多いことから、日本語の情報より海外の情報の方が圧倒的に多いです。そのためグローバルに活躍したい方や、ビジネスの幅を広げたい方は英語力をある程度つけたり、翻訳アプリを使わなくてはいけません。
・日本ではまだあまり浸透していない
日本人のユーザーは年々増えてきてはいますが、他のSNSと比べても認知度もユーザー数もまだまだ少ないです。ただこれからはさらに日本人のユーザー数が伸びると予測されているので、そこまで心配する要素ではないでしょう。
企業側のメリット
・採用コストの削減ができる
応募者だけでなく、企業側が興味を持ったユーザーに直接メッセージを無料で送れるので採用コストを削減できます。欲しい人材とだけ連絡をとることで、採用の効率化を図り採用コストの削減に繋がります。
・優秀な人材を採用できる
世界規模で採用活動ができるため、より優秀な人材を採用できます。求職者の経歴やスキルを一目で見やすくなっていることから、採用担当者はその情報を活用し採用活動を進めることが可能です。
・競合他社の人材情報を知れる
競合他社の人材情報を知れるのもLinkedinの強みになっています。
例えば、競合他社にプログラマーがどのくらいいて、その年齢層や経歴、ポジションまで把握することができます。競合他社の人材情報を参考にすることで自社の採用活動に役立てられます。
・企業ブランド認知度の向上
企業は自社のブランドや製品をプロモーションするための記事やポストを投稿することができ、これにより企業ブランドの可視性が向上します。LinkedInはBtoB市場に特に強く、特定の業界に向けたマーケティングに効果的です。
企業側のデメリット
・プライバシーとセキュリティの懸念
企業がLinkedIn上で多くの情報を共有することは、データ漏洩や不正アクセスのリスクを増加させる可能性があります。適切なセキュリティ対策とプライバシーポリシーを設定することが重要です。
・運用担当者が機能を理解するのに時間がかかる
Linkedinには便利な機能や、プランが複数あり、それらを使いこなせないと中途半端に終わってしまいます。企業向けの機能を理解するには、最新のネット記事やLinkedin専用の書籍である程度知識を付けなければなりません。
企業がLinkedInを使う目的
LinkedInはビジネス用途のSNSです。LinkedIn(リンクトイン)を企業が使用する目的は大きく分けると
・採用活動
・研修と従業員のスキル向上
・取引先開拓
・ブランディング
の4つです。ここではそれぞれの活用方法について触れていきます。
1.採用活動
LinkedInは採用のためのプラットフォームとしても広く利用されています。企業はLinkedInを通じて、効率的に才能を見つけ出し、直接スカウトすることができます。特に、国際的な採用においては、LinkedInを使うことで、地理的な制約なく幅広い人材プールから選考することが可能です。コストをかけずにダイレクトリクルーティングを実施できる点は非常に重宝されます。
2. 研修と従業員のスキル向上
LinkedIn Learningのようなプラットフォームを活用して、従業員のスキルを向上させる研修を提供することができます。オンラインでアクセス可能な数千ものコースがあり、従業員が自らのペースで学ぶことが可能です。これにより、従業員の能力開発とキャリア成長を支援することができます。
3. 取引先開拓
LinkedInは新しいビジネスチャンスを見つけるためのツールとしても活用されています。業界や地域、職種などのフィルターを使って潜在顧客を特定し、直接コンタクトを取ることができます。また、LinkedInグループに参加することで業界の最新情報を得たり、同業者と知識を共有することも可能です。
SalesMarkerは、LinkedInなどの情報も参考にしてインテントセールスを実施しています。
LinkedInは採用活動で使用される場面が多いですが、営業活動やマーケティング場面ではSalesMarkerがおすすめです。SalesMarkerは、500万件以上の企業情報から1日あたり50億レコードの検索行動データを取得しているため、企業の最新のインテントデータが分析できます。
検索エンジンで検索されたキーワードを活用して、ニーズのある企業をリストアップして営業をすることが可能になります。興味のある担当者に適切なタイミングでアプローチができるため、成約率やアポ実施率が向上して結果として営業成績の向上が見込めます。
4.ブランディングと製品販促
企業はLinkedInを利用して、ブランディングや製品の販促活動を行います。投稿や動画コンテンツを通じて企業文化や製品情報を共有し、業界内での見える化を図ります。また、LinkedInのユーザーの多くがビジネスの意思決定者であるため、BtoBマーケティングに特に有効です。
LinkedIn(リンクトイン)の導入する際の注意点
LinkedIn(リンクトイン)を導入し、活用する際の注意点について紹介します。
企業がLinkedInを導入する際の注意点
LinkedInの導入自体は難しくありませんが、プラットフォームをただ設定するだけでなく、効果的に運用することが重要です。このためには、LinkedInの機能だけでなく、ダイレクトリクルーティングの戦略や目的を深く理解し、どのような人材を求めているのかを明確にすることが不可欠です。
単にプロフィールを設定し、求人を投稿するだけではなく、LinkedInを通じてどのように企業文化を伝え、魅力的な採用ブランドを築くかが成功のポイントとなります。
個人ユーザーがLinkedInを使用する際の注意点
個人ユーザーとしてLinkedInを活用する際には、SNS疲れを感じることがあり得ます。特に多くのSNSを使っている人にとっては、新たなプラットフォームを追加することが負担になる場合があります。
しかし、LinkedInはビジネスとキャリアに特化したネットワーキングの場であり、仕事関連のコミュニケーションを集中させることで、他のSNSとの境界を明確にし、効率的な情報管理が可能になります。
そのため、SNSの使用方法を見直し、LinkedInを仕事のプラットフォームとして最大限に活用することを検討するのが良いでしょう。
これらの点に注意を払いながらLinkedInを導入し、活用することで、その多くの機能を最大限に引き出し、個人のキャリア構築や企業の人材獲得に役立てることができます。
本記事のまとめ
LinkedIn(リンクトイン)は、2003年に設立された世界最大のビジネス向けソーシャルネットワーキングサービスです。このプラットフォームは、世界的にビジネスコミュニケーションの必須ツールとして広く利用されており、特にアメリカやインド、中国などでは大きなユーザー基盤を持っています。2024年現在、世界中で10億人以上が利用しており、その数は増加し続けています。
主な機能として、
・ビジネスネットワーキング
・キャリア構築
・業務上のコラボレーション
・スキル向上
などがあります。LinkedInは、同僚や取引先と繋がるツールとして、また新しいビジネスの機会を見つけるためのプラットフォームとして利用されています。
また、LinkedInは採用活動にも広く用いられており、企業は高度なフィルタリング機能を使って理想的な候補者を見つけ出し、直接アプローチすることが可能です。これにより、採用コストの削減やより適切な人材の確保が可能になります。
個人ユーザーにとっては、キャリアの進展や業界の最新動向を追うための重要なリソースとなっており、LinkedIn Learningなどの教育ツールを通じて、新しいスキルを学ぶ機会も提供されています。
導入時の注意点として、企業はただLinkedInを設定するだけでなく、その機能を理解し、効果的に活用する必要があります。また、個人ユーザーは、多くのSNSにまたがる情報管理の負担を感じるかもしれませんが、LinkedInを効果的に使うことで、キャリア関連のコミュニケーションを一元管理できるようになります。
LinkedInはその多機能性で知られ、ビジネスの世界でのコミュニケーションやネットワーキング、採用、教育において、多大なるメリットを提供しています。