コミューン株式会社
- ・ユーザーコミュニティを欲している企業の探索
- ・属人的で非効率的な新規開拓営業のターゲット調査
- ・セールスシグナル
- ・インテントデータ
- ・部署・人物情報
- ・新規開拓営業の効率が1.5~2倍
- ・部署直通電話など確度の高い連絡先が収集可能に
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製品やサービスを一方的に提供するだけでなく、そのユーザーやファンとコミュニケーションをとっていくことも、企業にとって重要な活動です。そこから課題を探ったり、新たなニーズを見つけたりすることができ、ひいてはユーザーのLTV(ライフタイムバリュー)向上にもつながります。
コミューン株式会社は、そんな企業とユーザーとが交流するオンラインコミュニティの構築を支援する「commmune」を展開しています。そのサービスの性質上、企業が必要性を感じなければそもそも導入を検討することもないため、同社のインサイドセールス部門ではいかにその兆候を探るかに苦心していました。
そこで白羽の矢が立ったのが、企業の興味関心度合いが高まったタイミングがわかるSales Maker。現在はニーズが顕在化した企業の発見や、ターゲット企業調査の効率化にも役立てているという同社担当者に、その活用の中身を伺いました。
セールスシグナルで「いいタイミング」がわかる
セールスシグナルで「いいタイミング」がわかる
― Sales Markerのことはどんな風にして知りましたか。
もともとは他のインサイドセールス向けのサービスを使っていたのですが、営業活動を強化するべく体制を再構築しようとしていたときに、周囲からいいツールがあるよという話を聞いて知ったのがSales Markerでした。
社内ではBDR(新規開拓)をこれから積極的に展開しようという機運が高まっていて、Sales Markerであれば「いいタイミングでお客様に連絡できる」のが魅力でした。僕らのcommmuneというオンラインコミュニティのソリューションは、まさにお客様が「ほしい」と思っているタイミングでないと刺さらないので、そこにうまくハマりそうだ、と感じたんです。
―うまくハマりそうだった、とのことですが、Sales Markerのどの機能に注目されたのか教えてください。
僕らのソリューションは、お客様のなかで長い間検討してから選ばれることが少なくありません。その検討過程の行動はお客様のWeb検索に表れると思っていましたから、関連性の高いWeb検索をして関心度が高まっているタイミングがわかり、それを元にアプローチできる「セールスシグナル」は特にフィットしそうに思ったんです。
また、僕らの競合や周辺領域のソリューションをお客様が調べているタイミングも、Sales Markerだとわかるということでした。僕らのソリューションは他社サービスと比較してから選ばれることも多かったので、そういった場面で最初に想起してもらうことも狙うとなると、Sales Markerはぴったりだなと感じました。
BDRのターゲット調査業務の効率アップ、確度の高いキーマンが見つかる
BDRのターゲット調査業務の効率アップ、確度の高いキーマンが見つかる
―最近はSales Markerをどのように活用しているのでしょう。
今一番レバレッジが効いているところは、ニーズのある企業を調査してリストアップするところです。以前はBDRのターゲットをリスト化するために、まずWeb検索してニーズのありそうな企業を探し、決裁権などをもつキーマンを特定して、それを1人1人リストに追加していくという作業をしていました。手作業でしたし、すごく属人的でもあったんです。
しかしSales Markerを使えば、インテントデータによって興味関心度が高まっているターゲットを並べて、そのなかから僕らのソリューションに親和性の高い業界の企業に絞り込み、さらにそこのキーマンを探せます。最初からそういうリストがあることで、キーマン探しやアタックリストの作成業務をめちゃくちゃ効率化できたのが大きなメリットです。
企業の部署情報が豊富にあるのもありがたいですね。通常の方法だと、キーマンを見つけた後は代表番号に電話するか、手紙を送るか、お問い合わせフォームやメール、SNSなどを使うわけですが、Sales Markerだと部署直通の電話番号があり、ビジネスSNSのLinkedInや、名刺管理サービスであるSansanのデータも連携が可能なので、そこにアタックしたときのコネクト率が高いんです。
―導入前後を比較して、目に見える数値的な変化や効果はありましたか。
導入以前は1週間で社内のインサイドセールス担当者1人が20社リストアップするのがせいぜいでした。インサイドセールスの業務はターゲットのリストアップだけではありません。ターゲットにアプローチする時間が必要ですので、それ以外の時間を使ってWeb検索しながらcommmuneに興味を持っていただけそうな企業を探し、キーマンを特定する作業をしています。Sales Markerがあれば、commmuneに興味を持っていただけそうな企業が特定できている状態から調査をスタートできるので、業務が格段に効率化され、2倍のアウトプットが出せるようになりました。
また、Sales Markerのデータベースから部署の正確な情報がわかることも調査の効率化に非常に役立っています。たとえばマーケティングを担う部署ひとつとっても、マーケティング部やデジタルマーケティング部、あるいは販売促進部みたいに会社によってさまざまに分かれています。正確な部署名をしっかり把握して検索できるようになったことで、僕らがターゲットとすべき部署とキーマンを特定する作業もかなり効率化できます。
インテントデータが可能にする「顧客起点」アプローチが成約数の向上に繋がる
インテントデータが可能にする「顧客起点」アプローチが成約数の向上に繋がる
―他のツールとの違いはどんなところにあると感じていますか。
他のツールはあくまでも僕らの主観から動き始めますが、Sales Markerは「顧客起点」というのが特徴的だと思います。主観というのは、自社の既存顧客や商談化している企業などと親和性の高い企業、近い業種の企業などをリストアップしていく方法で、Sales Marker以外のツールを使った場合のやり方です。Sales Markerの場合は、インテントデータから今ニーズがある企業をリストアップし、顧客の検討段階に応じたアプローチしていく「顧客起点」の営業手法です。ニーズが顕在化したところを狙ってアプローチするので、商談化の確度が高くなります。それに、Sale Markerのインテントデータでは自社の実績を元に作成する主観的な抽出条件では見つけられなかった企業が見つかりますので、アプローチできる幅と母数は確実に広がりましたね。
あとはやはり、Sales Markerではお客様のWeb検索行動が可視化できる点が他ツールとの差だと思います。特定のキーワードで検索していることをリアルタイムで知ることができるので、お客様の検討状況に合わせてアプローチすることができます。例えば、競合他社のサービス名を検索されているタイミングを逃さず捉えることで、競合サービスの検討を進められてしまう前にアプローチを開始することができます。
「顧客起点」で動けることで、ターゲットの母数が増加し、アプローチするタイミングの最適化もできるようになるので、成約数の向上が期待できます。
アプローチ方法に応じた工夫で商談化率アップも
アプローチ方法に応じた工夫で商談化率アップも
―ターゲットへのアプローチにコンテンツマーケティングを組み合わせる工夫をされているとのことですが、詳しくお聞かせください。
Sales Markerには、セールスシグナルが立っている企業のお問い合わせフォームにメッセージを送信するフォーム営業機能があるのですが、送信するメッセージの内容を直接アポイントメントの打診にするのではなく、まずはセミナーに誘客するようにしたんです。
お問い合わせフォームから直接アポイントメントの打診をするより、セミナーへのご参加のほうがハードルが低いと考えたのと、セミナー参加後のほうがサービスに対する理解が深まるため商談の中身が濃くなると思ったからです。
当社のマーケティング担当が、食品業界の企業に対して、類似する企業の事例を紹介するセミナーを準備していたので、「御社の業界に近しい事例も紹介するのでぜひご参加を」というような案内をWebフォームから送信しました。
結果としては、獲得できた商談数は通常のアポイントメント打診のフォーム営業と大きく差はなかったのですが、サービス理解度が向上することによる商談の質の向上は狙い通りとなり、ホットな案件になった商談があります。また、案件化した企業の中には、これまで当社のBDRリストには入っていなかったターゲット企業が含まれていたのですが、これは非常に価値が高い成果だと思います。
― 導入前後は定例ミーティングを毎週設けさせていただきました。
定例ミーティングがあったことで、僕らとしても成果がどうなっているのかをよりきっちり見るようになりました。当時インサイドセールスは僕ともう1人の2人部署だったので、毎日のように1on1でSales Markerの使い方を議論していましたし、Sales Markerにこんな機能がほしい、といった要望を取りまとめて定例ミーティングで提案させていただくこともありました。
僕らが導入した当時は、Sales MarkerにはLinkedInの情報もSansanの情報もまだなかったんですよね。アウトバウンドセールスにはそれらの情報は必須、という話をSales Markerの担当の方とさせていただいたときに、次の週にはSansanとの連携機能が実装されましたし、開発責任者の方を交えて打合せしながらその場で機能改善していくこともありました。そんな風に要望に素早く応えていただいたのはとてもありがたかったですね。
「タイミング」が重要な商材にこそSales Markerを
「タイミング」が重要な商材にこそSales Markerを
―今後Sales Markerで活用していきたいと考えている機能はありますか。
「リードエンリッチメント」ですね。SalesforceとSales Markerを連携して、既存のリード情報に企業情報を補完することで、潜在顧客を見つけられる可能性が高まります。まだ本格的に活用できてはいないのですが、今後使いこなしていきたい機能の1つです。
― Sales Markerはどんな企業におすすめできると思いますか。
まず、ある程度単価の高いエンタープライズ向けサービスを展開している企業には向いていますよね。それと、僕らのようにサービス導入の「タイミング」が重要になってくる商材にも向いていると思います。たとえば特定の季節、月や年度の変わり目などのタイミングでニーズが特に高まるようなものもそうですね。タイミング良くセールスしないと売れない商材、サービスとは相性がとてもいいように感じます。あるいは、これから市場を作っていくフェーズにある企業にとっても力になるサービスではないでしょうか。
―本日はお忙しいなか、ありがとうございました。
※掲載内容は取材当時のものです。