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- インサイドセールスツールとは
- インサイドセールスツールの種類
- 「リード獲得」に役立つツール
- 「リード育成」に役立つツール
- 「商談〜受注」に役立つツール
- その他のインサイドセールスツール
- インサイドセールスツールの比較ポイント
- 使いやすさ
- フィールドセールスとの連携
- 他のツールとの連携
- おすすめのインサイドセールスツール(リード獲得)
- Sales Marker
- FORCAS Sales
- Musubu
- おすすめのインサイドセールスツール(リード育成)
- HubSpot
- SATORI
- おすすめのインサイドセールスツール(商談〜受注)
- Salesforce
- Mazrica Sales
- おすすめのインサイドセールスツール(その他)
- Miitel
- ACES Meet
- Knowledgework
- まとめ
インサイドセールスを効率的に進めるためにツールの活用を検討しているものの、選び方が分からず悩んでいる人もいるでしょう。インサイドセールスで成果を上げるのに役立つツールにはさまざまな種類があり、自社に合うものを選択する必要があります。
本記事では、リード獲得・リード育成・商談~受注など、シーンごとに適切なツールを紹介します。複数のツールを比較する際のポイントについても解説しているため、インサイドセールスツール選びに悩んでいる人は、ぜひ参考にしてください。
インサイドセールスツールとは
インサイドセールスとは、社内から非対面で見込み顧客にアプローチする営業スタイルのことを指します。見込み顧客に対して電話やメールなどで接触を試み、アポイントや商談の約束をして受注に繋げるまでの一連の流れを「インサイドセールス」と呼ぶ場合が多いです。
そのようなインサイドセールスをサポートするツール全般のことを「インサイドセールスツール」と言います。
問い合わせのあった顧客に対して電話やメールでアプローチする場合、対応のスピードや提供する情報・提案内容の的確さが成果に大きく影響します。しかし、膨大な数の見込み顧客1人1人に的確な営業を行うのは困難だと感じている企業が多いです。また、すべてを人力で行っていると、営業活動の属人化にもつながります。
その点、インサイドセールスツールを上手に活用すれば、効率的に成果を上げられるうえに社内の営業スキルを標準化できます。このことから、近年ではインサイドセールスツールを導入する企業が増えているのです。
インサイドセールスツールの種類
インサイドセールスは、以下の4つの業務に分けられ、それぞれ有効なツールの種類が異なります。
ここでは、それぞれの業務内容を説明したうえで、役に立つツールについて解説します。自社が課題としている業務や、今後力を入れたい業務を想定しながら読み進めてみてください。
「リード獲得」に役立つツール
リード獲得とは、将来的に自社商材を購入する可能性のある顧客を創出する行為のことを指します。具体的には、以下の業務を通じてリードを獲得していきます。
- ターゲット選定:自社のWebサイトを訪れて資料請求や問い合わせを顧客などをターゲットとして選定する
- リスト作成:ターゲットに対し効率的にアプローチするためにリストを作成する
- アプローチ:架電・メール送付・フォーム営業などによって顧客と接触する
インサイドセールスを行う上で、見込み度合いの高い顧客をターゲットとして設定することは非常に重要です。しかし、人力で確度の高いターゲットを選定しリスト化するのは難しい場合も少なくありません。
その点、さまざまなデータを活用してターゲット選定やアプローチをしてくれる「BtoBセールスインテリジェンス」や企業データベースから営業リストを作成できる「営業リスト作成ツール」といったツールを使えば、スピーディーながら質の高いリード獲得業務を行えます。
「リード育成」に役立つツール
リード育成とは、以下のような手法によって獲得した見込み顧客の購買意欲を高め、本当の顧客へと育て上げる業務のことを指します。
- メール配信:お役立ちコンテンツや自社商材導入後のコストシミュレーション資料などをメールで送付する
- フォロー架電:資料請求後の疑問解消や状況確認のためにリードに架電する
- スコアリング:顧客の購買意欲・検討状況などを数値化し次の接触内容やタイミングを見極める
リード育成をする際には、MAツールが役に立ちます。MAツールには、顧客情報を一元管理する機能・メール配信機能・スコアリング機能などが搭載されています。そのため、顧客に響く内容のメールを最適なタイミングで送付したり、顧客の購買意欲・検討状況を客観的に数値化したりできて、効率的にリード育成を進められるでしょう。
「商談〜受注」に役立つツール
育成した顧客に対し、商談を行って自社商材を購入してもらう際には、以下のような業務が発生します。
- オンライン商談:アポイントを獲得した顧客とWeb上で商談を行う
- 案件進捗管理:検討中・失注・受注といった案件ごとの状況や顧客とやり取りした内容を管理する
- 営業担当者の行動管理:営業担当者ごとに、顧客にいつ・どんな内容の接触をしたか管理する
商談は、メール営業やフォーム営業とは異なり、社内の営業担当者が直接顧客とやり取りするため、ツールの入る余地がないと考える人もいます。しかし、実際には、質の高い商談を行って受注に繋げるためには、案件ごとの進捗管理や営業担当者の行動管理が欠かせません。
SFA(営業支援システム)上で顧客情報や営業担当者の行動管理を行えば、蓄積されたデータをもとに受注に至る可能性や最適な次回アクション推奨日を予測してくれます。
優先的にアプローチすべき顧客や商談を打診するタイミングを見極められるため、受注数の向上が期待できるのです。
その他のインサイドセールスツール
ここまでで紹介したものの他にも、インサイドセールスに効果的なツールにはさまざまなものがあります。例としては、以下のようなツールを導入する企業が多いです。
- リードへの架電を録音・解析してくれるクラウドIP電話サービス
- オンラインMTGの内容をAIが書き起こしてくれる商談ツール
- 自社のナレッジである資料を管理・共有できるナレッジクラウド
「電話営業の質を高めたい」「ナレッジを社内でうまく共有できていない」といった自社の課題を明確にすることで、導入すべきツールを見極められるでしょう。
インサイドセールスツールの比較ポイント
数あるインサイドセールスツールのなかから自社に合うものを選ぶためには、以下の3つの比較ポイントを押さえる必要があります。
- 使いやすさ
- フィールドセールスとの連携
- 他のツールとの連携
気になるツールが複数ある場合、それぞれの資料を取り寄せたうえで、上記の項目に着目して比較検討すると良いでしょう。
使いやすさ
どれだけ充実した機能が搭載されていても、社員やインサイドセールスを担当するメンバーが使いこなせなければ、自社が抱えている課題を解決することは難しいです。パソコンに長けている人でなくても直観的に操作できたり、パッとみて情報を把握しやすい画面構造になっていたりするものを選びましょう。
問い合わせや資料ダウンロードによって実際の操作方法を確認できたり、デモ画面に触れたりする場合もあるため、自社メンバーが問題なく使いこなせそうかイメージしておきましょう。
フィールドセールスとの連携
非対面でリード顧客と接触するインサイドセールスに対し、対面などでコミュニケーションを図り、クロージングなどを行うことを「フィールドセールス」と言います。とはいえ、近年ではリモートワーク化が進んでおり、顧客と直接会うことなくクロージングをし、受注するケースも珍しくありません。
クロージングまでの工程をすべてオンラインで行う場合、インサイドセールス・フィールドセールスどちらの場面でも使えるツールを導入することで、幅広い業務を効率化できます。例えば、Zoomを使ってオンライン商談を実施してクロージングを試みる場合は、Zoomに対応しているツールを使うと良いでしょう。
他のツールとの連携
IT化が進んでいる昨今では、すでにツールを導入して業務の一部を自動化している企業も少なくありません。業務効率化を図るためにツールを導入しているにも関わらずツール同士を連携させられない場合、二重の入力業務や共有作業が発生してしまい、かえって生産性が下がってしまいます。
そのため、新たなツールを導入する際には、既存のツールと連携できるか必ず確認しましょう。社内の人材が行うべき業務量が増えてしまうと、リードの獲得や育成といった営業プロセスに十分な時間を割けなくなる恐れがあるため、注意が必要です。
おすすめのインサイドセールスツール(リード獲得)
リード獲得業務における、おすすめのインサイドセールスツールは以下の3つです。
- Sales Marker
- FORCAS Sales
- Musubu
Sales Marker
感度の高い見込み顧客を分析し、自動でリストを作成してくれるBtoBセールスインテリジェンス です。顧客がWeb上で検索したキーワードを分析する機能が搭載されており、自社商材への関心が見込まれるリードを選定してくれます。
Web上で特定のキーワードを検索した顧客が現れた際に、すぐに通知を受け取れるため顧客の興味関心が強い状態のうちに、スピーディーにアプローチを図れます。また、部署・担当者情報も確認できるため、決裁権のある人物に接触しやすいのも嬉しいポイントです。
FORCAS Sales
引用:FORCAS Sales
『FORCAS Sales』は、ターゲット選定やリスト作成にかかる時間を削減できる、企業リサーチツールです。企業情報やIR情報などの、通常であれば企業公式サイトのさまざまな場所に分散している情報を、1画面で確認できます。
引用:FORCAS Sales
企業や業界に関する情報だけでなく、役員の人物情報も閲覧できるため、商談におけるキーパーソンを把握したうえでアプローチを行えます。
Musubu
引用:Musubu
成果につながりやすい営業リストの作成を短時間で行えるツールです。
引用:Musubu
140万件以上の企業データのなかから、20以上もの絞込軸を自由に設定し、自社との相性が良いアプローチ先をリスト化できます。すでに取引を行っている企業のリストを登録しておけば、未接触企業のみに絞ってリスト化することも可能です。
おすすめのインサイドセールスツール(リード育成)
リード育成の場面では、以下のインサイドセールスツールの活用がおすすめです。
- HubSpot
- SATORI
HubSpot
引用:HubSpot
『HubSpot』は、顧客情報の一元管理やメール配信などを行えるツールです。
引用:HubSpot
営業担当者がリードに対してアクションを起こすと、自動的に顧客情報が更新される仕様となっており、入力の手間を省けます。
引用:HubSpot
また、営業担当者ごとに自身が担当しているリードに対する、当日に行うべきタスクや進捗状況を確認できます。そのため、数多くの見込み顧客を抱えている場合でも、抜けもれなく効果的にアプローチすることが可能です。
SATORI
引用:SATORI
リード育成を効率的に進めたい企業にうってつけなMAツールです。
引用:SATORI
顧客の興味・関心の度合いを独自の方法でスコアリングし、最適なアプローチを実施します。見込み顧客の検討状況が分からない・忙しくて顧客ごとに適した対応ができていない、といった課題を解決できるでしょう。
おすすめのインサイドセールスツール(商談〜受注)
質の高い商談を通じて受注数を増やしたい企業には、以下のインサイドセールスツールの導入をおすすめします。
- Salesforce
- Mazrica Sales
Salesforce
引用:Salesforce
『Salesforce』は顧客・案件の情報を一元管理できるSFAツールで、AIを活用した高性能な機能が特徴的です。
引用:Salesforce
顧客とのやり取りの記録をAIが分析する機能が搭載されており、会話の傾向に基づいて的確な行動を起こせます。また、リードのポテンシャルや商談の健全性までAIが見極めてくれるため、リスクを抑えながらも成功率の高い商談を実施できます。
Mazrica Sales
引用:Mazrica Sales
『Mazrica Sales』は、操作のしやすさや導入サポートの手厚さが特徴的なSFAツールです。
引用:Mazrica Sales
顧客管理・案件管理・行動管理の画面が非常に見やすく、忙しいなかでも全体像を把握しやすいです。そのため、営業担当者が行動しやすくなるのはもちろんのこと、マネジメント職の従業員も指導しやすくなり、チーム全体で高い受注率を達成できるでしょう。
おすすめのインサイドセールスツール(その他)
ここでは、架電・Web商談・ナレッジ共有に役立つインサイドセールスツールを3つ紹介します。
- Miitel
- ACES Meet
- Knowledgework
Miitel
引用:Miitel
見込み顧客への架電サポートに特化した、スマート電話ツールです。顧客との電話でのやり取りが録音され、文字起こしまで自動で行ってくれるため、従業員が入力する手間を抑えながらも、商談に繋がったトークを社内で共有できます。
引用:Miitel
従業員への教育機能も豊富に搭載されているため、電話営業の標準化を図り、社内全体のトークの質を向上させられるでしょう。
ACES Meet
引用:ACES Meet
顧客との商談周りの業務をサポートしてくれる、Web商談ツールです。
引用:ACES Meet
商談の内容を文字起こししてくれる上に、AIが議事録を作成してくれる機能もあるため、商談中にメモを取る手間を抑え、目の前の顧客に集中できます。そのため、より質の高い商談を実施できるでしょう。日本語音声認識の精度が非常に高い点も魅力です。
Knowledgework
引用:Knowledgework
営業担当者の属人化を防ぎ、全員が均一な高いスキルを保有するのに効果的な、ナレッジ共有クラウドです。従業員数が多い企業や、属人化を課題として抱えている企業にとくにおすすめです。
引用:Knowledgework
Excelなどを使って社内でナレッジを管理してる場合、営業担当者が求めている情報にアクセスするのに時間がかかりますが、『Knowledgework』を活用すればスピーディーに資料やノウハウを閲覧できます。
また、営業担当者向けの学習プログラムを簡単に作成できる機能も備わっており、教育に注力したいものの十分なリソースを確保できない企業のニーズにも対応できます。
まとめ
インサイドセールスツールにはさまざまな種類があり、リード獲得・リード育成・商談~受注のうち、どの業務に課題を抱えているか明確にしたうえで自社に合うものを探す必要があります。そのほかにも、家電やWeb商談をサポートしてくれるツールもリリースされています。
なかでも、『Sales Marker』を活用すれば、顧客が検索したキーワードなどからニーズの高いリードを選定し、自動でリスト化されます。
ターゲット選定やリスト作成はインサイドセールスツールにおいて最も重要と言っても過言ではないため、ぜひ活用を検討してみてください。