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営業において、自社の商材が売れるかどうかを左右するものは、その商材自体ではなく、営業トークにかかっていると言っても過言ではないでしょう。
本記事では、「売れる営業トーク」とは何か、その最重要事項と基本的な流れ、さらには成功に導くための2つのコツを解説します。
事前準備からクロージングまで、各ステップを丁寧に解説し、あなたの営業トークを次のレベルへと導きます。この記事から、営業トークのコツと流れを身につけることで自信を持って営業を行うことができるようになるでしょう。
売れる営業トークとは
「営業って向き不向きがあるのでは」と感じる人も多いでしょう。
確かに、最初から人とコミュニケーションを行うことに長けている人は少なからず存在します。
しかし、自身の能力に左右されることなく、コツや流れを意識して行えば誰でも「売れる営業トーク」を行うことができます。
以下では「売れる営業トーク」を行うために大切な三つの要素を紹介いたします。
- 内容より自信
- スピークではなくトーク
- 商品より価値
内容より自信
営業トークの成果を大きく左右するのは、その内容そのものよりも、伝える人の自信です。
顧客は情報を受け取る際、その情報の正確性や価値以上に、発信者の自信の度合いに影響を受けます。自信に満ちたトークは、相手に安心感を与え、顧客が商材を信頼することにつながります。
しかし、自信に満ち溢れた状態を作り出すには入念な準備も大切です。
クロージングや料金の話の際、自社が顧客に提供できるニーズを整理し論理的に説明することができる状態である必要があります。そうすることで自信を持って営業トークを行うことができます。
スピークではなくトーク
営業トークの成功の鍵は、一方的なスピークではなく、双方向のトークにあります。
相手との対話から、顧客のニーズや関心を理解し、合意を取りながら商談を進めていきましょう。
例えば「リード数もしくは質のどちらを重視しているのか」や「現状のリード獲得後の商談設定率にどう感じているのか」などを質問して、顧客はどこに課題を感じているのかを知り、同じ認識を持った上で商談を進めていくなどです。
これにより、自社の商品やサービスを顧客の状況に合わせて提案することが可能になります。
商品より価値
最終的に顧客が購入を決めるのは、商品そのものではなく、その商品が提供する「価値」です。
したがって、営業トークでは商品の機能や特徴を述べるだけでなく、それが顧客のビジネスにどのような利益をもたらすかが重要です。
例えば、営業ツールを紹介するのであれば、そのツールが顧客の営業業務にどのようなメリットをもたらすのかといった商材そのものの価値ではなく、顧客の課題やニーズに合わせた価値を提案することが大切です。
そして、顧客が自分事として価値を感じることができれば、商材への関心は自然と高まります。
売れる営業トークとは、常に顧客起点であるということを忘れないでおきましょう。
営業トークにおける最重要事項
営業トークにおいて最も重要なのは、「話す」よりも「聞く」ことに重きを置くことです。
成約までの流れとして、上記図のように3ステップに分けることができます。
そして、ここで言う「営業トーク」とは二次提案ではなく初回商談のことを指します。初回商談は、二次提案への道を作るためのステップです。
そのためゴールは「受注」ではなく「二次提案で最高の提案をし、受注する為の準備」です。
そして、準備を行うためには、顧客のニーズや課題を把握しておく必要があります。そのためには「話す」ではなく「聞く」ことが必要だと言うことがわかります。顧客が何を求めているのか、どのような課題に直面しているのかを深く掘り下げ、理解することが重要です。
このプロセスを通じて、次回の提案に必要な「素材」を集め、顧客にとって最適な解決策を提示できるようになります。
営業トークの基本的な流れ
ここまで「売れる営業トークとは」と言う部分に触れてきました。
ここからは、実際にどのようなステップを踏んで営業トークを行えば良いかを紹介します。
以下の4つのステップ通りに先ほど紹介した「売れる営業トーク」を行えば、商談の成功に大きく近づくことでしょう。
1. 事前準備
営業成功の基礎は、しっかりとした事前準備にあります。
この段階で重要なのは、顧客に関する「仮説」を立てることです。仮説を立てるためには、幅広い情報収集が必要です。
顧客のウェブサイト、IR情報、ニュースなどを参照し、その業界や競合他社に関する情報も集めましょう。これにより、「顧客が何を求めているのか」「どのような課題を解決したいのか」という点について仮説を立てることができます。
事前に立てた仮説は、商談の場で検証することになります。仮説が正しければ顧客に合った情報を提供できますし、間違っていればより深いヒアリングを通じて新たな発見につながります。
この段階では、「顧客がこんな問題に直面しているのではないか」という視点でアプローチし、それを商談での話題の出発点とします。
例)
自社の提供するサービス:営業支援ツール(SFA)
顧客:競合がリーチしていない潜在層へアプローチしたいが、営業リソースが足りない
2. 課題仮説の確認
商談では、事前に立てた課題仮説が実際に顧客の状況と合致しているかを確認します。
このプロセスでは、事前の仮説と実際の顧客の状況との間にズレがあるかどうかを見極めることが重要です。
もしズレがあれば、それを修正し、「顧客が実際にどんな課題に直面しているのか」を深く理解する必要があります。このステップでは、顧客の声に耳を傾け、彼らが本当に感じている問題点を引き出すことが重要です。
正確な課題理解をすることで、それに対しての解決策として製品を紹介することに繋がります。
3. 解決策としての製品紹介
顧客の課題が明確になったら、次はその課題に対する解決策として自社の製品やサービスを紹介します。
ここで大切なのは、製品の特徴や機能を羅列するのではなく、どのようにしてその製品が顧客の課題を解決するかを具体的に説明することです。
製品がどのようにして顧客の課題を解決していくのかをイメージさせることが重要です。製品紹介は、単なる情報提供ではなく、顧客の問題解決に向けた提案として行うべきなのです。
4. クロージング
最終段階のクロージングでは、これまでのヒアリングと提案を踏まえ、次のアクションへと繋げます。
ここでの目標は、次の提案に向けた具体的なステップを設定することです。顧客の反応や意見を基に、次回の詳細な提案を準備するための情報を得ます。
クロージングは、ただ話を終えるだけではなく、次のステップへの橋渡しとしての役割を果たすべきなのです。
売れる営業トークにするためのコツ
では実際に「売れる営業トーク」を行うためにどのようなことをすれば良いのでしょうか。
ここまでは目に見えない意識的な要素について紹介してきましたが、以下では「売れる営業トーク」を行うためのアクションを紹介します。
実際に真似をしてやってみることであなたの営業トークが「売れる営業トーク」に近づくことでしょう。
- 商談前に事前にヒアリングをしておく
- 資料に組み込んでおく
商談前に事前にヒアリングをしておく
売れる営業トークには、商談前の事前ヒアリングが不可欠です。
アポイントを獲得した見込み顧客に対して、初回商談までに再度電話やメールでコンタクトを取りましょう。
この事前ヒアリングの目的は、課題仮説の質を高めることにあります。
例えば、導入時期のような当日に聞かなくても良いことを先に把握することで、本番のヒアリングでは顧客の「課題」に時間を割くことができます。
このプロセスを通じて、顧客の現状やニーズをより深く理解し、商談当日にはより効果的な対話が可能になります。
また、事前のヒアリングは顧客との関係構築にも繋がり、信頼感を高める効果もあります。
資料に組み込んでおく
既にお伝えしたとおり、営業トークで効果的なのは、一方的な話をするのではなく、顧客との対話形式で進めることです。
このためには、商談で使用する資料の構成に工夫が必要です。
資料は、単なる製品紹介に留まらず、顧客との対話を促す内容を含むべきです。
例えば、「〇〇についてはどのようにお考えですか?」といった質問を盛り込んだスライドを用意することで、顧客との対話を促し、その場でのフィードバックを得ることができます。
また、マーケティング施策:〇〇/予算:〇〇といった、マーケティング施策や予算などを議論するための空白のスライドを挿入することで、顧客と一緒に商談内容を作っていくことができます。
このような対話を促す資料の準備は、顧客の関心を引き出し、よりパーソナライズされた提案につながる重要なステップです。
まとめ
とはいえ「売れる営業トーク」を実際に行うのは容易なことではありません。
今回記事で紹介したポイントやステップを踏むことを繰り返し、経験を積むことで「売れる営業トーク」に少しずつ近づいていくことでしょう。
その為、最初は比較的確度が高い顧客にアプローチして経験を積むことで、どんな顧客でも自信を持って営業を行うことができるでしょう。
理想的な状況としては、既に売れそうな見込み客リストに対して効果的な営業活動を行うことです。このようなリストを持っていれば、営業トークの成功率も格段に上がり、少しずつ自信をつけていくことにも繋がります。
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また、顧客が実際に検索したKWを知ることができるので自社のサービスを必要としているターゲットだけリストアップすることが可能です。
営業トークの成功は、自信を持って話すこと、顧客との対話を重視すること、そして商品の価値を顧客に伝えることにあります。
営業トークのスキルを磨きつつ、Sales Markerなどの営業ツールを活用して、営業活動の成功へとつなげましょう。