NTT印刷株式会社
- ・「数打てばあたる」営業で、効率を上げるための仮説立てが難しかった
- ・部署や担当者の情報がなく、アポ獲得率が低かった
- ・セールスシグナル®
- ・部署・人物情報
- ・インテント広告
- ・インテントフォーム
- ・ABM戦略の見直し、マルチチャネルアプローチにより商談に繋がる良質なアポイントの取得が進み商談化率3倍に向上
- ・ターゲットに適したUSP※の訴求、興味関心のある企業の部署・担当者への直接アプローチによりアポ獲得率2倍に向上
- ※USP →Unique Selling Proposition。その商品やサービスだけが持つ、顧客に提供できる価値や独自の強みのこと
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NTT印刷は、印刷会社として培った各種通知書等の発行やデータ処理ノウハウ等を組み合わせることで、お客様企業の業務改善や効率化を可能とするBPOサービスを提供しています。その中でも、オンラインアシスタントサービス「カチアルサポート」はBPO領域はもちろん、SaaSを組合せたBPaaSとしてもお客様企業のDX化を支援することが特徴です。
本サービスのユーザーになり得る層は幅広いが、オンラインアシスタントサービスやBPaaSという新しい概念のサービスの国内認知度が低く、営業活動において明確なターゲティングが進まないという課題がありました。そこで同社は、インテントデータを活用して企業の興味関心をいち早くキャッチできるSales Markerを導入しました。
ターゲットの絞り込みとバイネームでの営業活動ができないことが課題
ターゲットの絞り込みとバイネームでの営業活動ができないことが課題
-以前は、マーケティングやセールス活動においてどのような課題がありましたか
我々が提供するBPaaSの一つであるオンラインアシスタントサービスは、企業の中で部署を横断して使えるホリゾンタルなサービスです。ユーザーになり得る層は幅広いのですが、まだ国内での認知があまりなく、市場の反応を掴むことが出来ていなかったため、ターゲットの定め方がはっきりしていない状態でした。
客観的な根拠をもって企業規模や業界などの企業情報を基にターゲットを絞り込むことができていなかったため、「数打てばあたる」というような営業活動になってしまいました。その結果、営業活動の効率が上がらず、効率を改善する仮説も掴めなかったため、まずは効率を上げるための仮説を考えられる状態にすることが必要でした。
もう一つの課題は、リードとなる可能性のある企業の部署名や担当者名がバイネームでわからないため、BDRを行っても適切な部署や担当者が見つけられず、アポイント取得率がなかなか上がらないという点でした。
そんなときに、親会社のNTT東日本の方から、Sales Markerというとても優れたソリューションがあるから、使ってみないかとアドバイスを受けました。そこでまず、2023年8月に、NTT東日本が導入したSales Markerを試験的に利用してみました。その結果が良かったため、2023年12月に改めて直接契約を結んでSales Markerを本格的に使い始めました。
導入してすぐにアポイント取得率が2倍に、即効性に驚いた
導入してすぐにアポイント取得率が2倍に、即効性に驚いた
-Sales Markerをどのように活用していますか?
まず1つ目が、ABM(アカウント・ベースド・マーケティング)のターゲット設定や分析、見直しでの活用です。ターゲットにしている企業からどんなキーワードでどの程度インテントが拾えているかを分析し、ターゲットにすべき企業かどうかの見直しを行いました。
2つ目が、インテントフォーム・インテント広告・架電などマルチチャネルアプローチによるBDRでの活用です。
ターゲットTierを設定し、顧客のインテントを拾うことができた企業に対し、優先的にコールを実施しています。また、ターゲットTierごとにインテントフォームの送信とインテント広告の配信をしています。そこから一定数の問合せに繋がりますが、送信・配信先のリストをインサイドセールスチームへ連携し架電によるアウトバウンドアプローチを行っています。インテントフォーム送信や架電の際、ターゲットに応じた自社サービスのUSPを訴求しています。このマルチチャネルアプローチが当社の活用の中での一番のボリュームゾーンになっています。
3つ目が、特定の業界セグメントが新しいターゲットになりうるかの市場調査での活用です。例えば不動産業や建設業など新しい業界セグメントを攻めようとする際に、キーワードを設定し、どの程度顧客のインテントが拾えるかを確認することで、市場がどんなニーズを顕在的・潜在的に持っているかを把握できるため、次の戦略の検討や立案に活用しています。
-Sales Markerの導入効果はいかがでしたか
自社内のインサイドセールスチームと協力会社でBDRの架電を行っていますが、直近では獲得したアポに対する商談化率がSales Marker導入前の約3倍まで向上しています。商談に繋がる良質なアポイントを多く取得できるようになったと感じています。
商談化率の改善よりも効果に繋がるのが早かったのが、架電件数に対するアポイント取得率です。当社が直接契約をする前と比較し、アポイント取得率が2倍になりました。
営業支援のツールとしては稀に見る早さで、定量的に大きな効果を実感することができました。通常、架電を行う委託会社を変えるなどの改善を行っても、アポイント取得率や商談化率などアクションの質に関わる率の伸びはわずかという感覚なのですが、Sales Markerでは桁が変わりました。これはかなり衝撃的でしたね。
大きな伸びの要因として、先ほどのインテントフォームやインテント広告を先に送信・配信することにより、認知された状態で架電が出来ている点が大きいと思います。また、過去に架電を行った際に担当者へ取り次いでもらえなかった企業に対してインテントフォームを送信したところ、そのご担当者様の目に留まり、アポイントを獲得できたことがありました。マルチチャネルアプローチの狙いどおりに成果に繋げることができました。
また、セールスシグナル®を活用することで、当社のサービスに関心を持っている企業に対してインサイドセールスを行うことができるようになりましたので、メンバーのモチベーションというか、気構えも大きく変わりました。
以前は、ひたすら数をこなしていたのですが、セールスシグナル®を検知した企業は、話を聞いてくれる可能性が高い企業だという期待感があるため、自信を持って架電できるようになりました。部署・担当者の情報もSales Markerから取得することが出来るため、担当者への接続もしやすくなったと聞いています。データとしても成果に現れており、担当者への接続率が安定的に10%を越えており、以前と比べても改善されています。
加えて本プロジェクトでは、「経理業務代行」「人事・採用業務代行」などBPOサービスが必要とされるケース別に、当社のサービスの強みや導入に至る差別化のポイント(USP)等を整理し、架電を行った際の訴求メッセージに変化を加えるなどの工夫も行っています。
経理業務代行関連のご紹介で以前アポイントお断りになっていた企業に対して、人事・採用業務のご担当者に再度訴求を改めて行った結果、アポに繋がったケースも複数発生しています。
-Sales Markerについてのご感想はいかがですか
とても満足しています。期待を大きく超えたのは、やはりアポイント取得率や商談化率の改善率と即効性ですね。即時的にKPIに響いてくるとは思っておらず、もっとじわじわと効果が出てくるものだと思っていました。
手厚いサポートのおかげで導入もスムーズ
手厚いサポートのおかげで導入もスムーズ
-導入で苦労された点はありましたか
ほとんどありませんでした。Sales Markerを選んだ理由の一つに、単にソリューションを売って終わりではなく、軌道に乗るまで伴走していただけそうだと感じられたということがありましたが、その点も期待以上でした。契約前からいろいろアドバイスをいただき、契約後の導入もスムーズにいって、現在もほぼ毎週、Sales Markerの担当者に打合せに入っていただいています。
Sales Markerで導き出したターゲットに対してTierを分けながら、どれが効果ある、どれが効果がないとか、毎週やりとりしていまして、本当にありがたいです。
オンボーディングの支援については、ピカイチだと思います。最初の1~2週間くらいはどこの企業さんも支援してくれるのですが、もう半年経ちますが、いまだに変わらず支援していただいてます。
使いやすさも素晴らしいと思います。導入直後に機能の問合せをしようと思っていたんですが、触ってみると聞く必要が無かったです。直感的にわかるというか、マニュアルを見る必要がないといつも思うぐらいUIも優れていますね。
日々進化を続けていることがSales Markerの魅力
日々進化を続けていることがSales Markerの魅力
-Sales Markerの魅力は何でしょうか
日々進化しているツールということが魅力ですね。機能もどんどん追加されてますし、改善もどんどん行われてます。こちらも、追いつくのに必死になっています。もちろん、いい意味でです。私たちが出した要望についても応えてくれますし、そのスピード感も早いです。どんどん機能が追加され、使いやすくなるSales Markerは、開発陣が素晴らしいのだとサービスを通して伝わってきます。
-今後はSales Markerをどう活用していきたいですか
現在の活用の仕方の延長線上ではありますが、Sales Markerが保有している企業データに対して、どのようにキーワードを設定すれば顧客のインテントを拾いやすいか、市場での顕在化していないニーズをいち早く捉えられるかということを、自分たちがノウハウとして溜め込んで、再現性を持たせていく取り組みは組織内で必要だと思っています。
また自社が保有している企業やリードに対してSales Markerの企業情報などを紐づけてリッチ化し、より効果的なリードの掘り起しを行っていきたいです。特に自社で保有しているメディア内のコンテンツと上手く連動させて、ナーチャリングしていきたいです。
あとこれはSales Markerへのリクエストにもなるのですが、どこの金融機関やVCが出資を行っているか等も企業データに紐づいていると良いなと思います。IPOを見据えているのか、投資のラウンドはどの辺りか、また投資判断の厳しい基準を持っているとされるVC等が投資を行っていると、違った切り口でのある種の与信判断に近い情報にもなるので、ぜひ期待しています。
Sales Markerは受け身で使うのではなく、積極的に使いこなすことが大切
Sales Markerは受け身で使うのではなく、積極的に使いこなすことが大切
-Sales Markerの導入を検討している企業へのメッセージをお願いします
当社がSales Markerを導入した大きな理由の一つとして、ABM戦略の見直しやターゲットの再定義、市場調査など、戦略立案やPDCAサイクルの中で活用することができる点です。
そういった意味においては、明確なWebマーケティング戦略を持てていない企業や、策定したインサイドセールス戦略をさらに仮説検証したいと考えている企業など、営業・マーケティング戦略のブラッシュアップを求める企業には特におすすめできると思います。
ただ、サービスを導入すれば、それだけで良くなると思っている方にはあまりおすすめはできないです。積極的に機能を活用し、使い倒してやろうくらいの気概を持っている方におすすめです。
Sales Markerを導入していない場合、市場や顧客の反応を直接見ることができないため、彼らの興味や関心を理解することは難しいです。一方Sales Markerがあれば、検索行動から顧客の興味や関心を把握し、理解を深めることができます。つまり、Sales Markerの有無によって、市場や顧客に対する解像度を高めるために必要な作業量やハードルの高さに大きな差があると感じています。
当社は現在、市場でまだ十分に認知されていない新規事業を立ち上げている真っ只中です。そのため、市場や顧客が今求めていることを知ることが出来るSales Markerは、今後の事業の方向性を決めていく上でなくてはならないものになっています。
-本日はお忙しい中ありがとうございました