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2023.04.19

BtoBの営業手法の種類や特徴、基本的な流れを徹底解説

#ABM|営業

BtoB営業とは

BtoB営業は「Business to Business」の略で、法人を対象とした営業活動のことです。BtoB営業が行われる業界としては、IT・ソフトウェア業界・製造業界・卸売・流通業界などがあります。一方、BtoC は「Business to Consumer 」の略で、一般消費者を対象とした営業活動のことです。

 BtoB 営業は、規模が大きく1件あたりの取引金額が大きくなるため、しっかりとした提案が重要です。

また、決済者を納得させるため、ハードルが高く、時間もかかるため、接点をつくる工夫と稟議を考慮した提案が必要となります。

BtoB 営業と BtoC 営業では、営業手法が大きく違います。本記事では、BtoB 営業と BtoC  営業の特徴や手順や手法も解説します。

BtoB営業の特徴7選

BtoB(Business to Business)営業の特徴は次の点が挙げられます。

  • 営業対象の違い
  • 長期的な関係の構築
  • 複雑な意思決定プロセス
  • 取引金額が高額な傾向
  • 専門知識の必要性
  • カスタマイズされたソリューション
  • コンサルティングとサポート

営業対象の違い

 BtoB営業では、ターゲットとなるのは一般消費者ではなく、企業や組織です。そのため、製品やサービスのニーズが特定の業界やビジネスモデルにマッチしていることが一般的です。

長期的な関係の構築

BtoB取引では、一度の取引よりも長期的なビジネス関係の構築が重要です。信頼性と実績の構築が鍵となり、これには時間と労力が必要です。また、クライアントにとって窓口となっている営業担当者が、企業の代表だとみなされることを意識する必要があります。営業担当者へのイメージがそのまま企業のイメージとしてクライアントが持つことになります。

複雑な意思決定プロセス

 企業間取引では、購入決定に複数の関係者が関与することが一般的です。これにより、意思決定プロセスが複雑になり、長期にわたって起こります。また、商談を行う担当者と最終的な決定を下す決裁者が異なることが多いです。 特に大企業の場合、決裁に関わる人が複数存在することもあります。

取引金額が高額な傾向

BtoB取引は、かなり規模が大きく、高額な契約が結ばれます。これは、一般消費者向けの取引よりも上のリスクや影響が大きいことを意味します。また、支払い方法としては請求書払いが一般的です。そのため、支払いされていない場合はクライアントに連絡をする必要があります。経営者側にとっても売掛金と買掛金のバランスに注意をする必要があります。

専門知識の必要性

 BtoB営業では、製品やサービスに関する深い専門知識が求められます。営業担当者は、顧客のビジネスとそれに応じる技術的な詳細を見極め、適切なソリューションを提案する能力が必要です。

カスタマイズされたソリューション

企業顧客は一般に特定のニーズや要望を持っており、それらに合わせたカスタマイズされた製品やサービスが必要になります。BtoC(Business to Consumer)の場合、消費者はその場の感情や個人的な好みに基づいて商品を購入します。ただし、BtoB(Business to Business)の場合、企業が製品やサービスを購入する際には、その企業に具体的な利益がでない限り、契約に至ることは稀です。また、製品の提案だけでなく、市場の動向や競合の状況など、さまざまな要素を事前に調査し準備することが一般的です。

コンサルティングとサポート

BtoB営業では、限定製品やサービスを販売するだけでなく、顧客向けコンサルティングやアフターサポートを提供することも重要です。

これらの特徴により、BtoB営業はBtoC(Business to Consumer)営業とは異なるアプローチと戦略が必要となります。

BtoB営業の種類について解説

BtoB営業の手法には「新規開拓営業」と「既存営業」があります。それぞれの営業手法について紹介します。

新規開拓営業

新規開拓営業は、未開拓の市場や顧客を対象に行われる営業活動です。目標は新たな顧客の獲得と市場の拡大です。効果的な手法には、ターゲット市場の綿密な分析、潜在顧客のニーズに合わせたカスタマイズされた提案、SNSマーケティング、デジタルマーケティングの活用などがあります。

このアプローチは、お客様への販売とは異なり、市場調査と戦略的な計画が重要となります。新規開拓営業を成功するためには、適切な見込みリードの生成と関係構築が鍵です。

既存営業

既存営業とは、現在も取引をしている顧客、過去に取引をしていた顧客に対する営業活動です。継続して自社の顧客となっている企業に対して、製品の補充や契約の更新などのフォローをする「ルート営業」をしたり、追加の契約やアフターフォローを提案したりします。

また、現在は取引がなくても過去に取引をしていた企業であれば、信頼関係はある程度構築されているため、適切なアプローチさえすれば成約に結びつきやすいです。

既存営業では、顧客との関係性をより強固にしていくこと、適切なコミュニケーションを図ることなどが大切になります。

BtoB営業の流れについて

BtoB営業の基本的な流れは、効果的な戦略として以下の6つのステップに分けられます。各ステップは営業の成功に向けて、丁寧な実行が重要です。

 

ターゲットリストの作成

このリストは、帝国データバンクや東京商工リサーチなどの企業調査団体のデータを利用して作成することができます。企業を絞り込むために、インターネット検索や自社ウェブサイトへの問い合わせからリードを広げる方法も効果的です。

 

アポイントの獲得

リードを発掘した後は、実際に訪問して商談するためのアポイントを取得します。これは主に電話を通じたアポイント獲得(テレアポ)で行われ、ニーズの発掘や必要最小限の情報提供にとどめましょう。

 

商談の準備

アポイントが設定されたら、自社製品の資料準備はもちろん、訪問先企業の情報やニーズ、課題を研究し、効果的な商談のための準備をします。

 

ヒアリング

実際の訪問商談では、企業が抱える課題に対して、自社製品がどのような解決策を提供できるかをヒアリングします。この段階で、顧客のニーズを深く洞察し、最適な提案をすることが重要です。

 

クロージング

商談の最後には、クロージングを行い、購入意思の確認をします。どれだけ製品に興味を持ってもらっても、このステップを省略すると成約には至りません。

 

アフターフォロー

丁寧なアフターフォローを行うことで、顧客層を高め、リピート購入や新たなビジネスチャンスにつながることが可能です。

これらのステップを適切に実行することで、BtoB営業の効率と成果を最大化することができます。効果的な営業戦略の見極めは、企業の成長と持続的な成功に努めます。

BtoB営業の営業方法について

ここまでの記事でBtoB営業の流れを把握できたと思いますので、次に具体的な営業手法について10個紹介していきます。企業ごとに最適な手法が存在しますのでPDCAを回し、自社にあった方法を見つけることが重要になっています。

 

オウンドメディア

オウンドメディアは、自社のウェブサイトやブログ、メールマガジンなどを活用し、アクセス数の増加と安定化を目指すBtoB営業です。例えば、ビジネス関連のコラムや記事を定期的に公開し、検索やメールマガジンを自然に増やすことが重要です。ホワイトペーパーなどのコンバージョン向けコンテンツも効果的です。

この問題を成功させるためには、継続したSEO戦略とコンテンツ制作体制の構築が必要です。キーワードリサーチからコンテンツ作成、公開、メールマガジンの配信計画に至るまで、実質的に実行することが求められます。また、効果的なSEO運用のためには、キーワードプールを定期的に更新し、新鮮なトピックを提供し続けることが推奨です。

 

SNS

SNSを利用した営業は、特に小規模な飲食店などの小規模ビジネスオーナーを対象にする場合に効果的です。SNSでの新規リード獲得のためには、インスタグラム、Twitter、Facebookなどのプラットフォーム上で自社製品の広告を展開し、自社サイトへの認知を誘導します。目標とするのは、セミナー申し込みやホワイトさらに、ファンやフォロワー数を増やすことで、SNS投稿ごとにサイト訪問者を増やし、継続的なリード獲得を目指します。

 

オンライン広告

オンライン広告は、SEOでの成果が限定的な場合や相性の良いキーワードが事前に調査できている場合に有効な営業手法です。この方法では、リスティング広告を利用してキーワードの相性をテストすることも可能です。

主な目標は、アクセス数の増加です。広告掲載後、最初にランディングページやソリューションページ、ホワイトペーパーへ誘導し、コンバージョンを目指します。適切な広告媒体の選定が重要であり、まずはオンライン広告で予算を増やし、後にSEOなどの手法で安定したアクセスが確保できれば、徐々に広告予算を削減することで効率的な予算運用が可能です。

 

ウェビナー

ウェビナーやオンラインセミナーは、対面セミナーの実施が難しい状況や、遠方の企業を対象にしたい場合に有効な営業です。自社製品の顧客を講演者に利用することで、新規リードの獲得や育成を促進することが可能です。

セミナーの内容設計は、新規リード獲得における重要な要素です。セミナーのテーマやアジェンダは、リードの解決したい課題や知りたい情報に合わせて策定することが求められます。設計することも、リードが関心を持つコンテンツを提供することも、いずれにしてもリードの関心とニーズに合致する内容であることが重要です。

 

DM

DM(ダイレクトメール)を活用した営業は、特定の企業に焦点を当てたリード獲得に適しています。顧客リストを作成できればメール送信を行い、メールの受け取りや資料請求を簡単に行えます。

ただし、在宅勤務が普及している現在、FAXや郵送DMが相手に当てはまらない可能性もあります。そのため、DM直前に対象企業が在宅勤務を実施しているかどうかを確認することが重要です。

 

電話営業

電話営業は、特定の企業に直接アプローチし、リードを獲得したい場合に有効な方法です。移動時間が不要なため、短時間で多くのリードにコンタクトを取ることが可能です。

この手法の成功を高めるためには、製品の直接的な売り込みよりも、セミナーや資料の送付などの案内を行うことが効果的です。また、在宅勤務が普及している状況を考慮し、電話営業を行う前に対象企業が在宅勤務を行っているかどうかを確認することが重要です。これにより、電話がつながらないリスクを軽減できます。

 

紹介営業

紹介営業は、皆様のお客様からの紹介新規リードを獲得するために、特に大企業その他部門や関連企業に対してクロスセルやアップセルを行う際に有効です。コストパフォーマンスも非常に良いです。

ただし、顧客から自発的な紹介獲得には、信頼関係の構築と維持が必要です。売り続ける関係では紹介は得られません。顧客と継続的な接点を作るために、その関係を構築するためにCRMなどのツールを活用し、効率的な顧客管理とコミュニケーションを行うことが重要です。

 

ビジネス交流会

ビジネス交流会は、新規事業立ち上げや創業時に特に効果的なリード獲得の場です。これは、地域ごとに参加される交流会に参加し、参加者との名刺交換でリードを獲得する方法です。

成功の鍵は、交流会の目的や参加者の種類を事前に調べ、自社に合ったイベントに参加することです。また、継続的に同じ交流会に参加することで、顔見知りを増やし、より広いネットワークを構築することが重要です。

 

問い合わせフォーム営業

ビジネス問い合わせフォームは、特定の企業に焦点を当てたリード獲得に向いています。これは、企業のウェブサイトの問い合わせフォームに自社製品やサービスに関する営業問い合わせを行う方法です。

ただし、多くの企業では問い合わせがマーケティング部門や広報部門などで対応されるため、直接的な担当者に営業内容が伝わらない可能性があります。

また、最近ではAIを使った営業的な自動化サービスも登場していますが、AIが具体的な提案をするわけではないため、戦略的なアプローチが必要です。

 

展示会

展示会を利用した営業は、その時間内で大量のリードを獲得するのに適しています。地域ごとに開催される展示会に出展し、来場者から名刺をもらうことでリードを獲得します。

展示会での成功の鍵は、来場者を魅了するブースの設計にあります。顧客の課題に関連した情報の展示を行い、来場者の興味を引くことが重要です。他の出展者との差別化を続けることが、リード獲得において効果的です。

まとめ

本記事では、BtoBとBtoC営業の違いとBtoB営業手法に焦点を当てて解説してきました。どちらの営業手法も、顧客との長期的な関係構築が成功の鍵となります。決裁者に対して効果的にアプローチし、継続的なビジネス関係を構築することが前提です。また、BtoBビジネスにおいては、相手企業の課題の理解と解決が中心的な役割を担います。

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