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- フォーム営業とは
- フォーム営業とメール営業
- フォーム営業の反応率
- フォーム営業のメリット・デメリット
- メリット
- デメリット
- フォーム営業の始め方・手順
- 1. ターゲット選定
- 2. 文章作成
- 3. フォーム入力・送信
- フォーム営業のコツ
- 適切なターゲット選定
- 訴求力の高い文面作成
- 最適なタイミングでの送信
- フォーム営業に役立つサービス
- フォーム営業ツール
- フォーム営業代行サービス
- まとめ
営業手法のひとつとして注目を集めている、問い合わせフォーム営業。これから取り入れてみたいものの、始め方や成果を出すコツが分からず困っている人もいるでしょう。効率的に売り上げを伸ばすためには、問い合わせフォームについて事前に理解を深めておく必要があります。
本記事では、問い合わせフォーム営業の特徴やメリット・デメリットを紹介したうえで、始め方とコツについて詳しく解説します。ぜひ参考にしてください。
フォーム営業とは
企業のWebサイト上で公開されている「問い合わせフォーム」を活用して自社製品を売ることを、フォーム営業と言います。ここでは、フォーム営業について以下の2点を解説します。
- フォーム営業とメール営業
- フォーム営業の反応率
他の営業手法についても言及するので、フォーム営業ならではの魅力を理解するのにお役立てください。
フォーム営業とメール営業
フォーム営業とメール営業を混同する人も少なくありませんが、両者は全くの別物です。
メール営業は個人宛てにメールを送ることで営業活動を行うため、想定される閲覧者はメールアドレスの持ち主のみです。一方で、問い合わせフォームを通じてアプローチするフォーム営業では、複数の担当者によって閲覧される可能性があります。また、社内でも重要な部署が対応してくれる場合が多いです。
以上のことから、フォーム営業の方がメール営業よりも確度が高いと考えられます。
フォーム営業の反応率
お問い合わせフォーム営業の反応率は、一般的に3~7%程度とされています。他の営業手法の反応率の参考値は以下のとおりです。
他の営業手法に比べ、フォーム営業の反応率は高い傾向にあります。ただし、その分手間やコストがかかりやすいため、費用対効果を考えて実践するか決めましょう。
フォーム営業の反応率については、以下の記事内で詳しく解説しているため、併せてご覧ください。
フォーム営業のメリット・デメリット
ここでは、フォーム営業のメリットとデメリットを2つずつ解説します。良い面も悪い面も理解したうえでフォーム営業に取り組むかを検討すれば、後悔を未然に防げるでしょう。
メリット
フォーム営業の主なメリットは、以下の2点です。
- 決裁者にアプローチできる可能性
- テレアポより商談の質が高い
それぞれについて詳しく解説するため、ぜひ参考にしてください。
決裁者にアプローチできる可能性
メール営業やテレアポでは受付担当者が対応する場合が多く、決裁者に直接アプローチするのは困難です。その点、問い合わせフォームには大切な連絡が入る場合があるため、社内でも重要な部署の担当者が閲覧する可能性が高いです。
とくに中小企業は、大企業に比べて決裁者が問い合わせフォームを確認しているケースが多い傾向にあります。このように、決裁者のメールアドレスを知らなくても問い合わせフォームを介してアプローチできるのは、大きなメリットだと言えるでしょう。
テレアポより商談の質が高い
多くの企業が実施しているテレアポに比べ、フォーム営業は高品質な商談に繋がりやすく、結果として高い受注率や売上が期待できます。
テレアポの場合、その場の流れでアポイントを設定できたものの、実際にはあまりニーズがなかった、というケースも珍しくありません。一方で、フォーム営業に対してわざわざ返信を送ってもらえたということは、案内した製品に対する興味関心が強かったり、潜在ニーズがあったりする可能性が高いと言えます。
また、先述したとおり決裁者に対応してもらえることが多いため、商談の際にスムーズに受注に至りやすいです。
デメリット
フォーム営業には、メリットだけでなくデメリットも存在します。
- 会社の信頼を落とす可能性
- 送信工数・手間コスト
デメリットについても理解を深めたうえで、自社で実施するか検討しましょう。
会社の信頼を落とす可能性
大事な問い合わせに対応するために設置しているフォームを、興味のない営業に使われると顧客から不信感を抱かれる恐れがあります。
潜在ニーズのなさそうな企業に対して手当たり次第に営業をかけたり、何度も繰り返し同じ連絡をしてしまったりすると、クレームに繋がることも想定されます。また、「営業お断り」と記載されている場合、電話やメールなどの方法でアプローチするのが賢明です。
反応率が高い営業手法ではありますが、信頼を落としてしまう可能性がある点は理解しておきましょう。
送信工数・手間コスト
メーリングリストを活用することで一気に遅れるメールとは違い、フォーム営業は基本的には1件1件送信する必要があります。このように、手間やコストがかかりやすい点はデメリットだと言えるでしょう。
どれだけの手間やコストがかかるかを予測しておき、想定される成果に見合うか考えたうえで、フォーム営業を実践するか決めるとよいでしょう。
フォーム営業の始め方・手順
フォーム営業に取り組む手順は、以下のとおりです。
- ターゲット選定
- 文章作成
- フォーム入力・送信
それぞれの工程について解説するので、自社での実施をイメージする際にお役立てください。
1. ターゲット選定
まずは、フォーム営業を行うターゲット(想定顧客)を決めます。ターゲットを1件1件決めてからフォーム営業を行うのは非効率的なため、事前にリストを作成しておきましょう。
ターゲットの質によってフォーム営業の成果が大きく左右されるため、慎重に選定して行く必要があります。具体的な選定方法については、後ほど詳しく解説します。
2. 文章作成
ターゲットを決めたら、フォームに入力する文章を作成します。
まったく同じ文章を使いまわすのではなく、顧客によって変える必要がありますが、大まかなフォーマットを決めておいた方がスムーズです。顧客ごとに1から文章を作ると膨大な時間がかかってしまうため、注意しましょう。
3. フォーム入力・送信
続いて、作成した文章をフォームに入力し、ターゲットに送信します。
一度送信したら取り消しや修正ができないため、誤字脱字などがないか入念に確認しましょう。文章自体が良くても、企業名を誤っていたり、日本語の間違いがあったりすると一気に信頼を失ってしまいます。事前にチェックリストを作成し、1つ1つ確認したうえで送信するとよいでしょう。
また、同じ企業に何度も連絡を入れることのないよう、リストを作成してターゲットを管理しましょう。
フォーム営業のコツ
フォーム営業を行う際には、以下の3つのコツを押さえることで成果を上げやすくなります。
- 適切なターゲット選定
- 訴求力の高い文面作成
- 最適なタイミングでの送信
スムーズに売上を伸ばすためにも、あらかじめコツを理解しておきましょう。
適切なターゲット選定
ターゲットをうまく選定することでフォーム営業への反応率がアップしたり、受注しやすくなったりします。
ターゲットの選定方法にはさまざまなものがありますが、過去に自社サイトや自社イベントに訪れた顧客や、競合他社の製品を最近まで使用していた顧客をリスト化するのがおすすめです。潜在ニーズがあると考えられるため、高い反応率が期待できるでしょう。
訴求力の高い文面作成
ターゲットの質が高くても、文章がイマイチだと思うような成果を得られない恐れがあります。簡潔かつ分かりやすい文章を作成し、ベネフィット(自社商品によって顧客が得られる恩恵)を必ず盛り込むようにしましょう。
また、以下の構成に沿って文章を作ると、要件が伝わりやすく反応を得やすいです。
- 自社やメール送信者の情報
- フォームに連絡を入れた目的
- 自社製品によって実現できること
- 自社製品を使わない場合のリスク
- 顧客に取ってほしい行動
なお、フォーム営業における効果的な文面については、以下の記事で詳しく解説しています。
最適なタイミングでの送信
フォーム営業を行うタイミングも、反応率や受注率を左右する大切な要素のひとつです。
予算や時間に余裕のある時期に営業ができれば、その分受注しやすくなります。一方で、繁忙期の場合は送信した文章に目を通してもらえないこともあるでしょう。
例えば、業績が好調な企業であれば、決算期の近い3月に予算を消化したいと考えている可能性が高いです。このように、顧客の業界・業種・業績などから反応を得やすいタイミングを予想し、アプローチすることをおすすめします。
フォーム営業に役立つサービス
自力でフォーム営業を実施して、成果を上げるのには労力や時間がかかります。その点、以下のサービスを上手に活用すれば、手間を抑えてスムーズにフォーム営業を進められるでしょう。
- フォーム営業ツール
- フォーム営業代行サービス
「たくさんある中からどれを選べば良いか分からない」と感じている人向けに、おすすめのサービスも紹介するので、ぜひ参考にしてください。
フォーム営業ツール
フォーム営業ツールとは、フォーム送信を自動化してくれるツールのことです。入力作業を自動化できるだけでなく、営業リストの作成やアプローチするタイミングの見極めなどの機能が搭載されているものもあります。
代行業者に頼むよりも価格を抑えられるため、低予算でフォーム営業を効率化したい企業に適しているでしょう。
フォーム営業ツールにはさまざまな製品がありますが、以下の2つが特におすすめです。
①Sales Marker
確度の高い顧客をリスト化する機能やAIが訴求力の高い文章を作成する機能が搭載されているツールです。顧客が検索エンジン上で入力したキーワードを分析することもできるため、ニ-ズや検討状況を掴みやすいのも魅力のひとつです。
確度の高い顧客をリスト化した後、AIを活用してフォーム営業まで自動で実施することができます。
②LEADPAD
こちらも、同様にリスト化からフォーム営業まで実施可能なツールになっています。ただし、フォーム営業は完全自動ではなくフォーム項目の入力を自動化する「半自動化」になります。また、リードからの商談化率30%を実現しており、営業支援システム『Salesforce』や顧客管理システム『HubSpot』との同期ができるため、営業工程の多くを自動化できます。
フォーム営業代行サービス
名前の通り、フォーム営業業務を代行してくれるサービスのことです。ツールに任せるのではなく人に外注する形となるため、より細かなオーダーをしやすいというメリットがあります。一方で、費用が高額になりやすいため予算に余裕のある企業に向いているでしょう。
また、サービスの質がピンキリであるため依頼する業者を慎重に見極める必要があります。以下の2者であれば比較的安心してフォーム営業の代行を任せられるでしょう。
①SakuSaku
問い合わせフォーム営業に特化した代行サービスです。採用倍率70倍の営業アシスタントが代行をするため、高い成果が期待できます。低価格ながらカスタマイズされた文章を使うため、顧客に響きやすいのも人気の秘訣です。
②KAITAK
カイタクは、株式会社イメジンが提供する日本初のB2B向け問い合わせ営業代行フォームです。カイタクは専属チームによる「戦略会議」や「文面のABテスト」など提案を行いフルサポート伴走を行います。 また、独自のAI「スマートターゲティング」により見込み顧客の関心・行動データを分析、 貴社に最適化した見込み顧客リストを作成します。
まとめ
顧客サイトの問い合わせフォームを通じて営業を行えば、テレアポなどの方法よりも高い反応率が期待できます。成果を上げるためには、やみくもにフォームを送信するのではなく、以下の3つのポイントを押さえる必要があります。
- 適切なターゲット選定
- 訴求力の高い文面作成
- 最適なタイミングでの送信
『Sales Marker』を活用すれば、これらを自動化できるため手間を抑えつつ営業活動を進められます。フォーム営業を代行してくれるプランがあるのも嬉しいポイントです。
ぜひ、本記事の内容を参考にしてフォーム営業に関する理解を深め、売上向上などに繋げてください。