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2025.05.15

BDRとSDRの違いとは?BtoB営業での重要性とKPI設定のポイント

#営業

近年、BtoB営業において「BDR(Business Development Representative)」と「SDR(Sales Development Representative)」の役割が注目されています。

しかし、「BDRとSDRの違いがよく分からない」「どちらを導入すべきか迷っている」と感じている企業も多いのではないでしょうか?

従来の営業スタイルと異なり、BDRはアウトバウンド型の新規開拓、SDRはインバウンド型のリードナーチャリングを担当します。それぞれの役割を理解し、自社に合った戦略を採用することで、リード獲得の効率化や商談成約率の向上が期待できます。

本記事では、BDRとSDRの違い、BtoB営業における重要性、そしてKPI設定のポイントを詳しく解説します。自社の営業戦略を最適化したい方は、ぜひ最後までご覧ください。

BDR・SDRの違いを理解し、効果的に運用するには、ターゲットの関心を見極め、適切なタイミングでアプローチすることが重要です。

「インテントセールス 3分で分かる!Sales Marker」では、インテントデータを活用した効率的なリード獲得の手法を解説しています。BDR・SDRの運用とあわせて、ぜひ参考にしてみてください。

インテントセールス 3分で分かる!Sales Marker

そもそもインサイドセールスとは

営業(セールス)は大きく「フィールドセールス」と「インサイドセールス」の2つに分類されます。

フィールドセールスは、顧客のもとに訪問して対面で営業活動を行うスタイルです。

一方、インサイドセールスとは、見込み客に対し、電話やメールなどの遠隔コミュニケーションツールを使った非対面の営業活動を指します。訪問せずに商談機会を創出し、営業効率を高める役割を担います。

以前はフィールドセールスが主流でしたが、新型コロナウイルスの影響や営業のDX化により、インサイドセールスの重要性が高まっています。

さらに、インサイドセールスは役割ごとに細分化され、アウトバウンド型の「BDR」、インバウンド型の「SDR」など、目的に応じた分業が進んでいます。

 

BDRとSDR

BDRとは

BDR(Business Development Representative)とは、新規顧客を開拓するために積極的にアプローチを行う営業組織のことです。

「新規開拓型」とも呼ばれ、まだ自社を認知していない企業に対して、電話・メール・SNSなどを活用し、商談の機会を創出します。

BDRの担当者は、ターゲットリストをもとに自らアポイントを獲得し、新規の見込み顧客との接点を生み出すのが主な業務です。能動的なアプローチを行うため、成功すれば短期間で大きな成果を生み出しやすいのが特徴です。

SDRとは

SDR(Sales Development Representative)とは、インバウンド型のインサイドセールスを担当する営業組織のことです。

主に「反響型」「リード対応型」とも呼ばれ、Webサイトや資料請求、セミナー参加などを通じて自社に興味を持った見込み顧客に対し、電話やメールを通じて商談につなげる役割を担います。

SDRの担当者は、すでに関心を示しているリードに対してアプローチを行うため、BDRと比較すると成約率が高いのが特徴です。

ただし、単に連絡を取るだけでなく、見込み顧客の課題をヒアリングし、適切なタイミングでフィールドセールスへ引き継ぐことが求められます。

BDRとSDRの違いとは

BDR(Business Development Representative)とSDR(Sales Development Representative)はどちらもインサイドセールスの一部ですが、アプローチの方法や対象となる顧客の属性に違いがあります。

BDRとSDRの両方を効果的に活用することで、新規開拓とリードナーチャリングの両面から営業効率を最大化することが可能です。

そのため営業責任者は、企業の営業戦略に応じて、BDR・SDRのバランスを適切に調整することが重要となるでしょう。

BDRとSDRの違いとは

BtoB営業でのBDRとSDRの重要性

BtoB営業において、BDR(Business Development Representative)とSDR(Sales Development Representative)は、リード獲得と商談創出の効率を高める重要な役割を担います。

BtoCでは、広告やECサイトを活用した即決型の購買が多い一方、BtoBでは購買プロセスが長く、意思決定者が複数存在するため、適切なリード育成と商談設計が不可欠です。

従来の営業はリード獲得から成約までを一貫して担当することが一般的でしたが、この方法では営業負担が大きく、成果が出にくいという課題がありました。

そこで、BDRが新規開拓、SDRがリード育成を担当する分業体制を構築することで、営業の生産性を向上させ、成約率を高めることが可能になります。

BDRの重要性

BDRの重要性は、新規市場の開拓にあります。BtoB営業では、既存顧客との取引を維持することも重要ですが、新規顧客の獲得なしには成長が見込めません。

しかし、まだ自社を認知していない企業にアプローチするのは容易ではなく、適切なターゲティングと効果的なアプローチ手法が求められます。

特に、競合企業の顧客や潜在的なニーズを持つ企業に対して積極的に働きかけることで、新たな成長機会を生み出すことができます。また、BtoB取引では、意思決定に時間がかかるため、長期的なリード育成も必要です。

BDRは、短期間で成果を上げるだけでなく、将来的な顧客との関係を築くことにも貢献するためBtoB営業では重要な戦略と言えるでしょう。

SDRの重要性

SDRの重要性は、リードの質を高め、商談の成功率を向上させることにあります。

BtoBの営業では、Webサイトの問い合わせやセミナー参加、ホワイトペーパーのダウンロードなどを通じて獲得したリードがすぐに商談へ進むとは限りません。

多くのリードは、まだ検討段階にあり、適切なフォローがなければ、競合他社に流れてしまう可能性もあります。そこで、SDRがリードの関心度を分析し、適切なタイミングでアプローチすることで、商談化の確度を高めることができます。

リードのスコアリングを行い、見込み度の高い顧客を選別しながら、ニーズのヒアリングを行い営業チームに引き継ぐことで、商談の質を高め、成約率を向上させることが可能になります。

BDR・SDRを導入するメリット

BDR・SDRを導入するメリットについて解説します。主なメリットは、以下の2つです。

商談の質と成約率の向上

BDRがターゲットリストを基に戦略的にアプローチし、SDRがリードを育成することで、フィールドセールスは成約の可能性が高い商談に集中できるようになります。

従来の営業では、リード獲得から成約までのプロセスが属人的になりやすく、リードの温度感に関係なく商談が行われることも多々ありました。結果として、受注確度が低い案件に営業リソースを割き、非効率な活動が発生してしまうことがあります。

しかし、BDR・SDRが適切に機能すれば、商談の質を向上させ、無駄な営業コストを削減しながら成約率を高めることが可能になります。

新規市場の開拓とターゲット拡大

BtoB企業の成長には、既存顧客との取引拡大だけでなく、新規市場の開拓が不可欠です。

BDRは、まだ接点のない企業や競合他社の顧客に対して、積極的にアプローチを行い、新たな商談の機会を生み出す役割を担います。

特に、「未開拓市場への参入」「競合企業の顧客アプローチ」「パートナー・アライアンスの構築」のようなケースでBDRの効果が発揮されます。

このように、BDRの存在が、新たな収益の柱を作るきっかけとなるのです。

BDR・SDRを導入するデメリット

次は、BDR・SDRを導入することで想定されるデメリットについて解説します。主なデメリットは、以下の2つです。

初期投資と組織構築のコストが発生

BDR・SDRの導入には、人材の採用や育成、適切な営業プロセスの設計が必要になります。特に、BDRはアウトバウンド営業が主となるため、効果的なスクリプト作成やターゲティング精度の向上が不可欠です。

加えて、BDR・SDRを管理するためのCRMやマーケティングオートメーション(MA)ツールの導入・運用コストも考慮する必要があります。

短期的な成果が出にくい

BtoB営業の特性上、BDRやSDRを導入しても、すぐに売上へ直結するわけではありません。リード育成やナーチャリングには時間がかかるため、短期的な成果を期待しすぎると、適切な運用が確立する前に施策を見直すリスクが生じます。

導入後の初期フェーズでは、KPIを「商談創出数」や「ターゲット企業へのアプローチ数」に設定し、長期的な視点で評価することが重要です。

BDR・SDRのKPI設定のポイント

ここでは、KPI設定の考え方と、BDR・SDRそれぞれに最適な指標について解説します。

各フェーズごとに指標を設定する

BtoB営業では、リード数を増やすだけでは成約にはつながりません。購買プロセスが長く、意思決定者も複数いるため、BDR・SDRの役割ごとに営業プロセスを細分化し、各フェーズに最適なKPIを設定することが重要です。

まず、ターゲットの選定・アプローチでは、BDRはターゲットリストの作成や新規アプローチ数、SDRは問い合わせ数やWebサイトからのリード数をKPIとして設定し、適切なターゲティングができているかを確認します。

次に、リード獲得・商談創出では、アポイント獲得率やコールドコールの接続率(BDR)、問い合わせ対応後の商談化率(SDR)を指標にし、アプローチの精度を高めます。

最後に、商談の質と成約率のフェーズでは、商談後の成約率やフィールドセールスへの引き継ぎ数をKPIとし、リードの質と最終成果を評価します。

このように、KPIをプロセスごとに設定することで、どの段階に課題があるのかを可視化し、的確な改善策を講じることが可能になります。

BDRのKPI指標

BDRは、新規開拓を主な業務とするため、ターゲットへの接触回数やアポイント獲得数がKPIとして重要になります。

その他には、以下のKPI指標を設定すると良いでしょう。

 

BDRのKPI指標

SDRのKPI指標

SDRは、マーケティング施策から得たリードを適切にフォローし、商談につなげる役割を担います。そのため、リードの対応スピードや商談化率がKPIの中心になります。

その他には、以下のKPI指標を設定すると良いでしょう。

 

BDRとSDRを導入する際に意識すべきポイント

BDR・SDRを導入する前に適切な運用体制を整えなければ、役割が曖昧になり、リードの取りこぼしや営業効率の低下を招く可能性があります。

ここでは、BDRとSDRの導入時に意識すべき重要なポイントについて解説します。

役割分担を明確にする

BDRとSDRは、それぞれ異なる営業プロセスを担当するため、役割を明確に区別することが重要です。

BDRとSDRの活動範囲を明確に区別することで、ターゲットごとに最適なアプローチが可能になり、営業効率の向上が見込めるでしょう。

さらに、役割を明確にすることで、各チームのKPIを適切に設定でき、個々のパフォーマンスを正確に評価することができます。

戦略の方向性を定める

BDRとSDRがそれぞれの役割を最大限に発揮するためには、明確な戦略を策定する必要があります。

業界や企業規模、地域ごとにターゲットを細分化し、それぞれに最適な営業手法を導入することで、新規リードの獲得効率を高めることができます。

また、定期的に営業戦略を見直し、SDRとBDRの活動が全体の営業目標と一致しているかを確認することも重要です。

KPIを設定し、成果を可視化する

営業活動の成果を適切に評価し、改善につなげるためには、BDRとSDRそれぞれに適したKPIを設定する必要があります。

KPIを具体的かつ達成可能な形で設定することで、営業活動の進捗を可視化しやすくなり、個々のメンバーのパフォーマンスを正確に評価することができます。

営業ツールを活用し、業務を効率化する

BDRとSDRの業務を効率的に進め、成果を最大化するためには、適切な営業支援ツール(SFA)や顧客管理システム(CRM)、マーケティングオートメーション(MA)ツールを活用することが効果的です。

CRMを活用することで、リードの情報を一元管理し、各顧客の進捗状況をリアルタイムで把握することができます。

また、マーケティングオートメーション(MA)ツールを導入することで、リードのスコアリングやナーチャリングを自動化し、商談化の確率を高めることが可能になります。

SFA(Sales Force Automation)を導入することでは、営業プロセスの標準化やレポートの自動生成を行い、データドリブンな意思決定を支援することができます。

これらのツールを連携し、情報を一元管理することで、BDRとSDRの連携が強化され、営業チーム全体の生産性を向上させることができます。

【内部リンク】

より多くの質の高いリードを獲得するには、適切なリード獲得サービスの活用も重要になります。市場にはさまざまなリード獲得サービスが存在し、それぞれ特徴や強みが異なります。

自社に最適なリード獲得戦略を検討する際に、ぜひ参考にしてください。

関連記事:【2024年最新版】リード獲得サービスの選び方|成約率を高めるための比較とおすすめ

BDR・SDRの実際の活用事例

最後に、SalesMarkerを活用したBDR(新規開拓営業)とSDR(既存リードの商談化)の活用事例を3つ紹介します。

アポ率が9倍|株式会社アスタリスク

株式会社アスタリスク代表:足立様

株式会社アスタリスクでは、顧客のニーズを正確に捉えられない、リストの量が不足している、売上の予測が立てにくいといった課題を抱えていました。

従来の営業手法では、新規開拓の精度が低く、効率的なリード獲得が難しい状況が続いていました。

そこで、「セールスシグナル」機能を活用して市場の動向を分析し、ターゲットとなる企業の購買意欲を可視化し、493万社の企業データベースと、詳細な人物・役職データを組み合わせることで、適切なターゲットリストの作成が可能になりました。

これにより、アプローチすべき企業を絞り込み、優先度の高い見込み顧客に対して、最適なタイミングでアプローチすることができるようになりました。

その結果、アポイント獲得率が9倍に向上し、商談機会が大幅に増加しました。

 

【内部リンク】

関連記事:アポ率が9倍にも。インテントデータによる検討タイミングを狙ったテレアポ営業を実現できました

3か月で受託契約2件|株式会社ユニヴィスコンサルティング

ヴィスコンサルティング

ユニヴィスグループは、営業組織の立ち上げフェーズにあり、営業リソースが限られていたため、少人数でも効率よく営業を行える手段を模索していました。

従来のコンサルティング業界では、経営陣やシニアパートナークラスが案件獲得を担当するケースが一般的でしたが、同社では今後の事業成長を見据え、営業活動の効率化が急務となっていました。

そこで、BDR(新規開拓営業)の強化を目的に、インテントデータを活用したアプローチ手法を導入しました。

導入後は「インテントフォーム」や「セールスシグナル®」を活用し、ニーズの高い企業へのアプローチをしました。特に、M&A戦略に関心を持つ企業やPE(プライベートエクイティ)ファンド、CVC(コーポレート・ベンチャー・キャピタル)などをターゲットとし、適切なタイミングで営業を行える仕組みを整えました。

業界、企業規模、エリアなどのデータを細かく分析し、最適なリストを作成することで、営業リソースが限られている中でも効率的なターゲティングが可能となり結果、導入から3カ月で2件の受託契約を獲得し、アポ獲得率は業界水準の約3倍に向上しました。

 

【内部リンク】

関連記事:Sales Marker本格導入から3か月で受託契約2件  最小限の営業リソースでも効果的な施策を実践

商談化率50%を達成|GCストーリー株式会社

GCストーリー株式会社

GCストーリー株式会社は、Webサイトの問い合わせやマーケティング施策を通じて一定のリードを獲得できていましたが、リードの温度感を正しく判断できず、フォローの優先順位を決めるのが難しいことが営業チームの負担となっていました。

また、リソースが限られているため、すべてのリードに対して均等にアプローチすることが現実的ではなく、最も商談化の可能性が高いリードを的確に抽出する方法が求められていました。

そこで、「セールスシグナル」「インテントフォーム」「Sales Markerのテレアポ代行」を活用し、SDRの役割に注力しました。

まず、セールスシグナルを活用して、リードの行動データ(Web検索や閲覧履歴など)を分析し、購入意欲が高い企業を可視化しました。次に、インテントフォームを活用し、リードごとに適切なメッセージを自動送信することで、フォローの効率を高めました。

この取り組みの結果、導入から3カ月で1000万円規模の大型案件を受注し、インテントフォーム経由のリードに対する商談化率は50%を超え、そのうち10%が新規契約へとつながるなど、効果的なリード活用のモデルケースとなりました。

この成功事例は、リードの温度感を可視化し、最適なタイミングで適切なアプローチを行うことが、SDRの成果を大きく左右することを示しているでしょう。

 

【内部リンク】

関連記事:徹底的なPDCAで商談化率50%! インテントフォームを極めたアウトバウンド営業

本記事のまとめ

本記事は、BtoB企業向けにBDR(Business Development Representative)とSDR(Sales Development Representative)について解説しました。

近年のBtoB営業において、リードの獲得から商談化、成約に至るまでのプロセスを効率化し、成果を最大化するためには、SDRとBDRの活用が必要不可欠になっています。

また、BDR・SDRの運用を成功させるためにはデータを活用し、ターゲットリストの精度を高め、適切なタイミングでアプローチすることが必要です。

従来の属人的な営業手法では、リードの管理やフォローがばらつき、商談機会を逃してしまうことも少なくありません。

しかし、Sales Markerを活用することで、セールスシグナル®による購買意欲の可視化、インテントフォームによるアプローチの自動化、企業データベースの活用によるターゲティング精度の向上が可能となり、営業プロセス全体を効率化することができます。

BDR・SDRの導入や営業の効率化を検討している企業にとって、Sales Markerは、営業活動の生産性を向上させることが期待できるでしょう。

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